「グラッツィア」の巻頭エッセイ(私の部屋の美しいもの)の題材を求めて、実家にお宝探しに行く。幼少時からずっと目にしていた懐かしい人形や置物やアートがそっくりそのまんま保管してある、というか飾ってある。どれを選ぼうか、最後まで迷ったのだが、結局、それにまつわるストーリーを語れる写真も発見できた、世界にたったひとつのあるモノに決定(詳しくは誌面で)。

ついでに出てきた、40年以上も昔の写真の数々に、つい時間を忘れて見入ってしまう。母と、4,5歳ぐらいの私は、いつも同じ服地の服を着ている。母が自分でつくった服のハギレで、私の服も縫っていたらしい。母が着ていたニットと同じ色のニットを、2年ほど後の私や弟が着ていることもある。編み物が得意な叔母が、母のニットの糸をほどいて、私や弟のために編みなおしてくれたものだという。昭和30~40年代は、新しい既製服を子供に次々と買い与えることができる現代よりも、はるかにサステナブルで豊かな衣生活を送っていたのかもしれない。

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