日頃はスキンケアさえしっかりしておけば、「色モノ」はどれを使ってもたいして変わり映えがしない(最近はどのメーカーのものもそれなりに優秀だから)と思いこんでいたのだが。

久々に、口紅が感動させてくれた。ゲランのルージュG(ジェ、と読む)。ケアものを買いに行ったのだが、「発売したばかりですよ」ということでつけてもらったら、あまりにも滑らかでゴージャスなつけ心地と発色のすばらしさに衝撃を受けて、一本購入。一日中、豊かな感触が続き、食事をしても落ちなかった。開発者の方に、感謝したい。口紅としては多少高いが、感激を与えてくれたものには、開発者の長い期間の苦労に報いる(というとエラソーで恐縮だが)つもりで、「一票投じる」意味をこめて、買う。これからもいいものを、どんどん開発してください。

ケースが重い。しかも開閉するときの音がロールスロイスのドアを開閉するときの音なのだという。ひょっとしたらケースをもっと軽くして音なんぞにこだわらなければ価格を低く抑えられたのでは・・・という考えも頭をよぎったが、いやしかし、この「持ち歩くには不便かも」な重厚さとロールスロイスの幻想が加わってこそ、えもいえぬラグジュアリーなつけ心地が生まれるのかもしれない・・・とも思う。実質だけに拘泥していては、人の心を遠くに連れていくような、理屈を超えた美しさは生まれないのですね、たぶん。ロールスロイスの音というムダ(?)こみでこの口紅を愛そうと思います(関西のおしゃれな友人に報告すると、「中身は一緒やねん!」とツッコまれたが)。

そういえば、「ムーンバット」の傘をつくる職人さんを京都に取材したとき、「いい傘は、開閉する時、ロールスロイスのドアを開閉するときの音がする」という話を聞いた記憶がある。ロールスロイスは車業界ばかりではなく、いろんな分野でラグジュアリーの基準になっている。すごいことだ。

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