◇電車のなかで、1歳半~2歳ぐらいの、赤いTシャツを着た男の子に目がとまる。背中に大きな白抜きの字で「クソ餓鬼(がき)」と書いてある。両親らしき人も一緒だったが、なんだかいたたまれなくなった。しゃれになってない。

◇女子学生の座り方が気になる。がばっと両足を広げて座る子が圧倒的に多い。注意してもすぐ元に戻る。原因を推測するに、スカート+スパッツというカジュアルファッションにあるようだ。数年前に「はにわ」として物議をかもしたこの組み合わせも、いまやすっかり女子大生の定番カジュアルなのである。これにぺたんこのサンダルなどを組み合わせている子が多いのだが、そうすると、脚にまったく緊張感がなくなるものと思われる。いや、学生の本分は勉強だから身体に意識が向かないほうがいいのだ、という考え方もあるのかもしれないが、「他人の視線に対して最低限、恥ずかしくない姿勢」に対する感覚は日常的に養って無意識レベルにたたきこんでいったほうがいいのではないか、とも思う。

・・・などと考える私の発想じたい、「うるさいおばさん」になりつつあるようで苦笑する。

◇大学に「サライ」編集部の方がお見えになる。月2から月1刊へ、少し読者対象の間口を広げてリニューアルするとのこと。冬ぐらいから連載を始めることになりそうである。どちらかといえば、これまで「いま、新しく生まれているもの」ばかりを追いかけてきたのだが、「変わらぬ価値」をもつシブいものと向き合うことになる。書き手として適してないんじゃないかという不安のほうが大きいが、これもまたなにかのご縁であるかもしれない、ととりあえずは機会に感謝し、楽観することにする。

2 返信
  1. イソケン
    イソケン says:

    以前、メールを差し上げた明治法学部4年の磯崎です。
    価値観やファッションは時とともに変わっていくものなのでしょうが、先生がおっしゃっているようにしゃれになってない、遊びのセンスがないように思います。
    変わらぬ価値と変わる価値、自分自身でしっかり見極めないと、ディスプレイから飛び出した動くボディになってしまいかねませんね。

    返信
  2. nakanokaori
    nakanokaori says:

    磯崎君、コメントありがとうございます。ああいうTシャツが既製品として販売され、子供に着せる人がいるということにちょっとショックを受けました。3歳に満たない子どもの髪を、染めたりパーマをかけたりする親も増えており(頭皮も髪も柔らかいので、ケミカルのよからぬ影響を受けやすいのに)、こういう愛情のはきちがえ行為は、センスの問題以前に、「虐待」すれすれになるんじゃないかとすら感じます。

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