2009年8月31日
久保ミツロウ『モテキ』1,2(講談社)。彼女いない歴=年齢の30男の周辺の感情を、生々しいまでリアルに描いているマンガ。かっこいいヒーローもモテモテ美女もでてこないけど、いかにも現代に「ありそう」なエピソードが本音とともにちりばめられていて、引き込まれる。主人公のダメダメ男のつぶやきが、ダメな自分の心の中を代弁してくれているように感じることも多くて、共感しすぎて痛かった。
「人の何倍も頑張んなきゃ 俺みたいな奴ありのままじゃダメなんだ だから三十年誰からも好かれやしないんだった」
「あ~~死にたい 超死にたい」「なーんてウソウソウソ~~ こんなチンケな理由で死にたいなんて 本気で苦しんでる人に失礼だよなー うんうんわかってる わかってるよー でももう疲れちゃったよー どこか遠くに消えてしまいたいよー」
こういううじうじした思考回路そのものがいかんのだということは理屈ではわかっているんだけど、つい逃げ込んじゃうんだよねえ、そういう安易なところに・・・。
タイトルは、作者(女性)のあとがきより。名セリフ。
台風とともに8月も終わり。今月は醜態をさらした場面が多くて、自分の力のなさとかツメの甘さとかみっともなさを寒々しく突きつけられた。でもそんなこと、他人からみれば全くどうでもいいことばかり。自意識があるから苦しくなる。忘れて次。無我の境地を淡々とめざすことにする。
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