槇村さとる『リアルクローズ』(集英社クイーンズコミックス)1~5まで読み終える。ちょうどドラマ化もされるようで帯には黒木瞳と香里奈の写真。秋葉原エンタまつりで槇村さとる先生とパネルをご一緒するかもしれないことになったので(未定)、作品をとにかく少しでもたくさん読んでおこう、と読み始めたのだが、これがとてもおもしろくて、どっぷりはまる。

「オシャレなんてバカらしい。服なんて無難でいい。早く中身のある大人になろう」とふつうに思っていたヒロインが、服の仕事を通して、仕事の奥深さやファッションのおもしろさにめざめていく過程が、「いかにもありそう」なリアリティと、「こうあってほしい」ファンタジーを絶妙に織り込んで描かれている。脇もそれぞれ味があって、離れ難い世界。個人的にはボスの田淵大明神が好き。1巻の名セリフをメモ。

「中身があやふやな人間に限ってそう(人は見た目がすべてではないと)言う。見た目もふくめて自分だと受け入れられない人は未熟な人間でしょう」

4巻のキメ文句も、やはり田淵大明神。

「仕事は筋肉なんだよ サボったらもう 一日一月一年 心も体も どんどん世界についていけなくなっちゃうんだよ」

やはり4巻、絹恵がほんもののハイクラスの老男性と会った後に得たインスピレーションで練った企画のプレゼンのセリフ。

「日本一の日本紡績のカシミアを使ってつくる品物は 威張ったり人を威嚇するための服でなく 着ている本人の心をやさしく柔らかく浄化してくれるウエアです その結果として着る人とその周りの人たちの関係をやさしくするような服です」「オープンでカインドリイでフランクな 相手を気遣える女性がイメージです」

チーム田淵はじめ、ファッション業界で働く登場人物たちの「仕事変態」ぶりが、ちょっと自虐めいたものがまじりながらも「いいなあ」と思えてくる。仕事は変態になってからがガゼン面白いし、いったん変態モードに入ると、降りることなんてムリである。そのあたりを、「恋愛との兼ね合いを考えるとどうなるか?」という問題からも逃げずにきちんと描いている。続きがすぐ読みたくなり、6~8を即注文。

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