すっかり日本発のグローバルスタンダードとなったコスプレ。マンガやアニメの登場人物に「なりきる」ための装いだが、これはファッションと呼んでいいのか? そんな議論が英「フィナンシャルタイムズ」に掲載されていた(10月2日付)。

「コスプレも(一般的にいうメインストリームの)ファッションも、ともに自己表現の欲求に基づいている」という共通点はある。

一方、コスプレには「トレンドというものがなく、趣味を決定する媒体(雑誌やジャーナリストのような)もなく、大量生産のスタイルを生むような可能性もない」ために、一般的にいうファッションとは別物、と見ることもできる。

そんな視点を挙げつつ、両者の境界をあいまいにするようなイベントを紹介していた。9月末におこなわれたらしい。日本のアニメを讃える「ニューヨーク・アニメ・フェスティヴァル」。2万1千人のコスプレ参加者があったという。

さまざまな実例が挙げられていたのだが、コスプレがファッションビジネスとしても見込みがあるという一例として、紀伊国屋書店のブースもとりあげられていた。ロリータファッションを「円」のプライスタグつきで販売するブティックになっていたという。

たしかにロリータは、コスプレとして始まったのかもしれないけど、いまでは文脈ヌキにふつうのファッションとして着ている人も多い。街で見かけてもあまり違和感を感じなくなっている。

ファッション産業がいまなお押しつける20世紀的流行のサイクルにげんなりしている消費者が、トレンドと無関係で、雑誌やセレブモデルとも無縁でいられるコスプレに魅力を感じるのは、当然のことにも思える。コスプレが、日常ファッションとして溶け込み始める時代がきているのかもしれない。「ヴォーグ」が指摘した、「モードがマンガに接近」という事態も、おそらく、そんな状況とつながっている。

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