頭の片隅に、テーマのひとつとして「晩年」があり続けているので、すぐ反応して購入したのが、エドワード・W・サイードの『晩年のスタイル』(大橋洋一訳、岩波書店)。

いやもう、ぼんやりとしか理解できない、というか、字面を追うのが精いっぱい。というのも、「晩年」を語る具体例として挙げられているのが、オペラや音楽家や、フランスやイタリアの詩人だったりするので、イメージが描けないのである。挙げられている固有名詞がわからない。ひとえに、自分の教養のなさのせい。

訳者あとがきで、なんとなく、そういう話だったのかな、と推測できた言葉をメモ。

「たとえ時代の最先端を走っていると自負している人物でも、あるいは時代とともにあることを実感している人物でも、人生のある時期から、自分が時代とずれている、時代に取り残されている、時代についていけないという不安にかられはじめる。『時代に遅刻している』-そこから時代に追いつこう、さらには再び時代の先端に立とうとする人もいれば、逆に時代とのズレや<時代への遅刻感>を契機に、時代に逆らおうとする人もいるだろう。本書の主役たちは、そのような晩年の反逆者たちである。"late style"とは、だから、『抵抗のスタイル』でもある。死を前にした人間が、時代とのズレを意識しつつ、時代に抵抗しつづけること、円満な和解と完成と達成に逆らいつづけること、これが『レイト・スタイル』である」。

そんな骨子は、とても共感できるのである。が・・・。

出てくる固有名詞についていけるようになったら、再読することにする。いつのことになるやら。

2 返信
  1. gadogado
    gadogado says:

    お邪魔します。引用部分にインスパイアされ勝手に分析して楽しんでいました!レイトスタイルをする自分(またはスタイル自体が)「いき」でないといけないということでしょうか。あきらめの境地の中で反抗しつつ異性にたいして媚びる。最近、九鬼周造の「いき」の構造を読み返していたのでついついこのようにおもってしまいました。その「晩年スタイル」を語る固有名詞とやらがとーても気になるのでとりよせてちょっと読み比べてみます。

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  2. nakanokaori
    nakanokaori says:

    おっと、はからずも販促に貢献してしまいました。gadogadoさん、この本、難しいですよ~(笑)。なんというか、趣味の高尚さとかヨーロッパのハイソ的教養を試される感じがあります(私は失格…)。お読みになったらぜひ、感想お聞かせくださいね。

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