「ハッピーフライト」「アマルフィ」をDVDで鑑賞。

「ハッピーフライト」は元CAの畏友アケミさんの強力推薦あり、DVDを手元に置いておいたままずっと観る機会を逸していた。ただでさえ大きかった期待をはるかに上回るおもしろさ。綿密で広範なリサーチに支えられた情報が、大きな愛をもって、映画の中で丁寧に生かされている。そんな作り手の姿勢になによりも心打たれた。

CAの青竹踏みつつの立ち食事、コックピット内の操縦士の食事(万一食中毒にあたったときのために2人で同じものを食べることはしない)、などなど、リサーチが生かされたほんのワンカットのシーンがきめこまかく積み重なって、リアリティが楽しげに躍動している。飛行機一機を無事に飛ばすために、機内のスタッフばかりでなく整備士、地上スタッフ、管制官、バードウォッチャー、実にたくさんの人が真剣に働いていることにもあらためて感動したが、それぞれの仕事をさりげなく紹介しながらさしはさまれる、小さなエピソードも見ものだった。なかでも、チーフパーサー役の寺島しのぶのカンロクの接客が印象深いが、やはりグランドスタッフの田畑智子のエピソードが好きだ。スーツケースをまちがえてもっていった客を追って、走り、転んでも起き上がり、メガホンを奪ってバスを止める。ガッツのある仕事っぷりに、客の男が心打たれて思わず誘ってしまう、というのがいい(笑)。「ハッピー」は、接客であれ、整備であれ操縦であれ、映画製作であれ、仕事に向き合う真摯な姿勢から生まれる、というメッセージがあたたかく伝わってくる傑作。

「アマルフィ」はこれまた不思議な映画。世界遺産をこれでもかと映し出す、豪華なローマロケ。織田裕二、天海祐希、佐藤浩市といったギャラも演技のレベルも高そうな俳優陣。なのになぜかケミストリがどこにも生まれてなくて、画面からは色気がかけらもたちのぼってこない。最後まで感情がほとんど動かされない。印象的な音楽がBGMに流れ続ける美しいローマの風景を堪能した・・・・・ということで満足することにする。

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