◇柳井正『成功は一日で捨て去れ』(新潮社)読み終える。ユニクロの躍進の背景に、この会社が具体的にどのような努力をしてきたのかが書かれている。業績年表、およびここ数年の社員向け「新年の抱負」も収録されているので、社内外に向けたユニクロという企業の紹介本のような印象も受ける。

とはいえ、利益をあげていても決して安定保守にまわらず、常に世界を驚かせるレベルの「攻め」を成功させている経営者のことばに思わず背筋がのびる。

「会社というのは、何の努力もせず、何の施策も打たず、危機感を持たずに放っておいたらつぶれる」

「成功の復習に意味はない」

「先入観が自らの壁をつくる」

「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」

などなど力強いことばがちりばめられる。

社会貢献の一部として、障がい者にも健常者と同じ職場で同じように働いてもらっている、という話には、ユニクロの新しい一面を知った思いがする。配慮はしても、「特別扱いはしない」という考えを、さりげなく実行できているということに感心した。

また、マイナスの印象を与えがちな結果がでるたびに、マスメディアが「これで終わり」」「失敗」「悪化」などとと書きたてる、という指摘にも、苦笑しつつ同情した。メディアって他人の失敗をことさら喜ぶ。非難するのと同じだけ、いいところはきちんとほめるべきだと思うのだが。だからこそ、外部の評価などは受け流して信念をもってやり続けていればいいのだ、とのメッセージも心強い。

◇日本TVのスタッフより「ナポレオンジャケット」が今、流行している理由について、電話取材を受ける。ディテールにまつわることなどもついでにあれこれ話しているうちに、「袖口のボタンはナポレオンが兵士たちに鼻水をふくのをやめさせるためにつけた」という通説にはギモンの余地あり、という自分の考えも話しておく。鼻水ふこうと思えばボタンのついてない面でふけるんではないか?

また、ナポレオンが右手を懐手にしている肖像画が多いのは「胃痛持ちだったため」という説が多いが、これに関しても私はほかにも理由があると思っている。それ以前の英国ジェントルマンの肖像画でも、紳士たちは右手を懐に入れて肖像画を描かせているのだ。その伝統となにか関係があるだろうと思っているのだが。どなたか理由をご存じの方、ご教示ください。

◇「日本経済新聞」より海外ラグジュアリーブランド不振の理由について、電話取材を受ける。

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です