日本人はとてもにおいに敏感だ。消臭剤があれほどきめこまかく開発されるのも、日本ぐらいではないか。「くさい」ものが嫌われる一方、ある人々にとってはよいにおいであるはずの香水のにおいも、嫌われることがままある。

香水好きなはずの自分でさえ、体調のよくないときには、合成香料のにおいが充満した満員電車のなかで頭が痛くなったことがある。30センチ近寄ってはじめてかすかに香るという程度のつけ方がいいとされるが、肌に最接近してはじめて気がつく、という程度でも十分ではないかと思うことも多い。

他人に香害を与えるのは避けたいけれど、自分でひそかに香水を楽しみたい、というときになかなかよいのでは、と愛用し始めたのが、「パルファン・オノレ・デ・プレ」の一連のシリーズである。合成香料を使わず、100%天然香料でできいる。フランスでは香水のカテゴリーではじめてオーガニックと認定されたフレグランスだそうである。調香師はオリヴィア・ジャコベッティ。

合成香料が使われていないことには、メリットとデメリット、両面がある。メリットは、頭が痛くならないこと。不快と感じる人が少ないであろうこと。たっぷり使っても、深呼吸したくなる。自然のやさしさに包まれるような心地よさで満たされる。

デメリットは、持続性が低くなること。長時間はもたない、と考えたほうがいい。思えばはじめて合成香料を用いた1920年代のシャネルNO.5は、こまめに香水をつけたしていられない忙しく働く女性のために考えられた香水でもあったかもしれない。

でも、今では、持続性が低いということが、逆に強みにもなる。外へ向かって残り香がとんだりしないので、日本料理店やワインバーにいくときにもつけていける。

肌に直接たっぷりつけ、繊細な香りが肌の一部となるようなつけ方を楽しむためのフレグランスである。肌に鼻をつけてはじめてわかる(笑)みたいなところがある。慣れないうちは、「もたない」ことに物足りなさを感じるのだが、少なくとも他人に害は与えないだろう、とリラックスできる。

気持ちを明るめにもちあげたいときには、幸せな夏の日の田園の自然をイメージさせる「ボンテ・ブルーム」、甘めな気分にもっていきたいときには「セクシー・アンジェリック」あたりが、このブランドの個性がきわだっていて印象的。ほかにも、大地の神秘を感じさせる「シャーマン・パーティー」やかんきつ系がはじける「オノレ・トリップ」、森と水をイメージさせる「ニュー・グリーン」など。

外箱がユニーク。アコーディオン型におりたたまれた紙でできていて、クッション性もそなえながら楽しい。「新時代のエコオーガニック」を視覚的に伝えている。下は、「セクシー・アンジェリック」のボトル。

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2 返信
  1. Kiichiro
    Kiichiro says:

    男性にはちょっと難しい話題でした(笑)。以前、ルフトハンザ航空に乗ったとき、男性フライトアテンダントの香水?はさわやかでこの人にぴったり合ってるなと感じたことがあります。日本の湿度の高い季節には男性用香水ってどうなのでしょう?とりあえず40代なので清潔感には気をつけていますが・・・
    (私もブログ始めてみました。ご笑覧頂ければ幸いです。)

    返信
  2. nakanokaori
    nakanokaori says:

    >Kiichiroさん
    男性用香水、似合っていればもちろんよいのではないでしょうか? 整髪料とかアフターシェイブなどの香りとバッティングしないように要注意、かもしれません。どんなよいにおいにせよ、1メートル先からもわかるのは興ざめしますよね。
    ブログ開設おめでとうございます。
    お嬢様がバレエをなさっているのですね。
    発表会前のたいへんさは、想像できる気がいたします…。

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