ゼミ生&小人数クラスの学生とともに、「語りかける風景」展@BUNKAMURA。ストラスブール美術館所蔵の油彩画が、「窓からの風景」「人物のいる風景」「都市の風景」「水辺の風景」「田園の風景」「木のある風景」といったテーマに沿って展示される。

館内のつくりも凝っている。「窓」のテーマのセクションには窓枠があって、向こう側の絵が窓越しに見える。知的な構成で、絵の横に添えられる解説も、学生にもわかりやすい簡潔で的確な文章で書かれていた(これが難解で専門的すぎて困ってしまうことが、ままあるのだ)。

油彩ならではの艶やかさや質感をたっぷり堪能したが、なかでもイポリット・プラデルの「月明かりのボート遊び」(1863)という絵が印象的だった。月明かりだけに照らされた、暗闇のなかの微妙な色彩を描き分けていて、思わず引き込まれた(写真だと油絵独特の立体感が生む艶がフラットになってしまう)。

アンリ・ルベールの「ヴォージュ地方の狩り」(1828)は、現代のCG技術でも駆使したのか?と目を疑うようなポップでシュールな楽しさ。

アドルフ・キルスタインの「雷雨」(1872)も白日夢のような風景で、しばし見入ってしまう。

学生たちの一番人気は、フィリップ・ジャック・ド・ルーテルブールの「月光」(1777)だった。月明かりのもと、森の中の水辺で水を飲む牛たちの白さが浮かびあがり、洞窟の焚き火があかあかと燃える。神秘的な絵で、一度見たら忘れられない。

有名大作家の絵は少ないけれど、はじめて出会う画家たちの絵に発見が多く、風通しのいい、快い印象を残す展覧会であった。

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