パリとミラノのメンズコレクションが終了し、各メディアで一斉に2011年メンズトレンドの総括がおこなわれている。

今年はケンゾーとロベルト・カヴァリが40周年、ドルチェ&ガッバーナのメンズラインが20周年、ラフ・シモンズが15周年、リカルド・ティッシによるジヴァンシーが5周年だったそうである。始めることもすばらしいが、続けるにはさらにたいへんな努力とエネルギーがいる。祝!

数ある総括記事のなかで、英「インデペンデント」7月5日付がもっとも興味深くまとめられていたように感じた。そのなかでも、とりわけ個人的に気になったのが、以下のトレンド。

・スコート(skort)。ショートパンツなんだけど、前面にフラップがついていて、スカートのようにも見えるというボトムである。コム・デ・ギャルソンが2008年あたりからスカートを出していて、トム・ブラウンもショートパンツを出し続けている。その流れが融合してきたような感じ? リカルド・ティッシ(ジヴァンシー)、ラフ・シモンズらがスコートっぽいものを提案している。

・「男はもうこれ以上苦しみたくないのだ(I’ve become convinced that men don’t want to suffer any more)」byクリス・ヴァン・アッシュ(ディオール・オム)。というわけで、ディオール・オムは、「レス・イズ・モア」(少なければ少ないほど、かっこいい)の袖なしVネックシャツや、ショールのような上着。シンプルに向かうトレンドは確実にあるようで、いつもはボリュームのあるコレクションを得意とするリック・オーウェンスも、「減量」感のあるバリエーションを提案。

あれこれ悩まず、スコートはいて性差の縛りからも自由になって、あっさりとシンプルに我が道を行こうとする男を、2011年男性像としてイメージしてしまった(あくまで個人的印象)。

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