「(500)日のサマー」DVDで。2009年を象徴するファッション映画としても多くのメディアが絶賛していた映画。ブランド臭なし、ゴージャス&セクシーは圏外、地に足がついた媚びない普通、というか、独特のいまどきの20代ファッションに、時代感があふれている。

恋人と一緒にするような行為を重ねておきながら、「あなたの恋人にはならない、あくまで友達」、というサマー(ズーイー・デシャネル)の態度が、現代の女子の恋愛観をよく表わしているのだろうか。コピー室で人目を忍んでキスをしても、イケアで手をつないで家具選びのデートをしても、セックスを重ねても、「恋人ではなく、友達」っていったい・・・。

これだけ「友達」とやりたい放題ができるんだったら、「恋人」と「友人」の線引きの基準はどこにあるのか? サマー的にはどうやら「束縛するのが恋人」であるらしいのだが・・・。恋人とも友人ともまったく同じ遊び方をするけれど、違うのはあくまで気持ちの問題、であるとしたら、双方の気持ちが食い違った時にかくも残酷なことになる。終始、トム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の気持ちに寄り添ってしまって、一緒に傷ついてしまった(苦笑)。複雑。サマーにはとうてい感情移入できないなあ、と思ったのは、世代のギャップでしょうか。

語りのスタイルも、繊細に知的に構成されているのに、さらりさらりと流れていくような印象。斬新さを押し付けることもなく、巧い。と思ったら、監督のマーク・ウェブはこの作品ののち、「スパイダーマン4」に抜擢されているとのこと。大作でも才能を発揮することを祈る。

ヒロイン像も、恋愛観も、ファッションも、映像も、セレブカルチュア全盛時代とはすっかり一変したことを表現するような、「時代のスタイル」を感じさせる映画。

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