「オルセー美術館展2010<ポスト印象派>」@国立新美術館。

のほほんとして出かけて行ったら、入場までになんと60分待ちの大混雑。ようやく入場できてからも人垣でほとんど絵と向き合えない。会期があと1週間しかない「空前絶後の展覧会」ということで、なんだかアジア中から人が来ている、といった感(中国語、韓国語も飛び交っている)。美術館がこんなに混むのも、空前絶後?

そんな状況のなかでも、なんとか隙間を見つけてじっくり見ることができた絵の中では、アンリ・ルソーの「蛇使いの女」に心を奪われた。妖しい夢を見ているような、こってりと濃厚な熱帯林のヴィジョン。写真からは伝わってこない、艶やかな陰影にうっとり。

ファッション史の「資料」として頻繁に引き合いに出される、モネの「日傘の女性」や、サージェントの「カルメンシータ」、ジェルヴェクスの「ヴァルテス・ド・ラ・ビーニュ夫人」の絵にも、心打たれる。思っていたよりも、絵のサイズがはるかに大きい。有無を言わせぬほどの迫力の美に圧倒される。

ゴッホの有名すぎる「星降る夜」や自画像も、ああこれがあの!という感激とともに観る。油彩ならではの艶と立体感を味わうことができて、満足。

オルセー美術館が改装工事をする期間を利用して、今回の大展覧会が可能になったとのこと。あまりの混雑で、小さなサイズの絵がよく見られなかったのが心残りなので、次回はぜひ本家の美術館で見たい(って言っても、今以上に混んでいる可能性大ですかね・・・)。

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