◇「クララ・シューマン 愛の協奏曲」DVDで。

クララを演じるマルティナ・ケディックが骨太の美しさ。「女であるにもかかわらず」指揮するシーンの迫力や、ピアノ演奏の力強さには、目が吸い寄せられるような感じ。息子ぐらいの年のヨハネス・ブラームスがクララに魅了され、死ぬまで愛し続け、彼女の後を追うように死ぬという<物語>にも納得。ヨハネス役のマリック・ジディもキュートだし、頭を病んでいくロベルト・シューマン役のパスカル・グレゴリーも、見ているだけで痛くなるほどの表情七変化を見せる。下世話などろどろには終わらない、選ばれた才能の持ち主たちだからこそありうる、芸術家の崇高な<三角関係>。

◇仕事上の必要あって、ロックバンド「クイーン」が、1986年7月にウェンブリー・スタジアムでおこなったライブのDVD。

10代の終わりごろにはクイーンばっかり聴いていた気がするが、「動くクイーン」を映像でまじまじと見たのは、はじめてのこと。フレディ・マーキュリーが歌う姿を見ていたら、思わず全身に力が入ってしまってぐったり疲れた。

最初は白地に赤の側章入りパンツに、黄色いミリタリージャケット。その後、上半身だけ変わっていくのだが、キッチュな絵柄入りタンクT→上半身だけヌード(でも胸毛と極太ブレスレットつき)→パンツとおそろいのライン入りミリタリージャケット風ロングマント(としか形容できない特殊な上着)、最後は上半身裸で’We Are the Champions"を朗々と歌って盛り上げたかと思ったら、とどめは上半身ヌードの上に、クイーン(女王陛下)のクラウンと赤いロングマントで現れる。これで"God Save the Queen"(イギリス国歌)を歌うのだ。クイーンってそういうことだったのか。今更ながら衝撃を受ける。

衣装デザイナー(Wardrobe)は、トニー・ウィリアムズ、とクレジットにあり。調べたら映画・アート関係だけで36人ぐらいの同姓同名がいた。判別不明。

10代の頃にはただの「音」だった歌詞の、意味がようやくはっきりとわかったのも収穫。意味がわかってしまうと、また、パフォーマンスを目で見てしまうと、音楽もかつてとは違う風に聞こえる。

レディ・ガガが、クイーンの「ラジオ・ガガ」から名前をとったというエピソードも初めて知る。

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