山本寛斎先生『熱き心 寛斎の熱血語10カ条』(PHP新書)。先週9日(火)に参加した次世代産業ナビゲーションでご講演をされたのがほかならぬ寛斎先生で、この本はその時に直接いただいた、貴重なもの。

講演の内容と本の内容は重なる部分もあるのだが、ライブではやはりお人柄が放つ太陽のようなエネルギーを感じ取ることができるし、本では、お話をあらためてきっちり確認することができる。ライブ+著書。その効用がいまさらながらよくわかる。

もはや世界的な超大物プロデューサーの輝かしい功績は誰もが知るところだが、今回はじめて知って驚き、深く心打たれたのは、寛斎さんの少年時代のエピソードである。両親が7歳のときに離婚し、5歳と3歳の兄弟の手をひいて列車に乗って親戚をたよったものの、児童相談所にひきとられた。そこでは十分な食事を与えてもらえず、月明かりの下、さつまいもを掘り、手で土を払って生のままかじりついたこともあるという。以後兄弟は別れ別れになり、父が離婚、結婚をくりかえすたびに高知、大阪、岐阜、と転校を重ねた・・・。それでも情熱をたやさず、努力とチャレンジを重ねて、今の寛斎さんがある。

こんな話を聞いてしまうと、自分の不遇や不幸を、親のせい、家庭環境のせいにする近頃の風潮が、たんなる「甘え」に近いものではないかとも思えてきたりする。もちろん、家庭事情のなかには地獄でしかないものもあるかもしれず、単に「甘え」と叱咤できないものも多いだろうとは思う。それでも。

「どうしたって親は選べない。だったら、生まれがどうの、環境がどうのと過去を蒸し返すのは時間のムダだ。だから、しゃぁないなぁなのである。いつまでたっても親のせい、人のせいにして恨み言を並べるより、そのエネルギーをもっと発展的なことに使った方がいい」

チャンスのつかみ方や、資金の集め方についての具体的な体験談にも度肝を抜かれる。とにかく「ほしい」と思えば、なにがなんでもつかみにいけ!と。イベントのために億単位の金が必要になったとき、まずは大企業の社長さんたちに会ってもらえるよう手紙を書くそうなのだが、その手紙が、ただの手紙ではない。「秘書が開封して、きゃー、社長、たいへんですっ!」とすぐに社長に届けに走るほどのインパクトのある手紙じゃないとダメだそうである(!)

ほかにも多くの「そこまでやるのか!」と驚き呆れ感動するエピソードが満載だったが、通底するのは、「ほしいとおもえば、なにがなんでも、狂ったように、取りに行く!」という本気のエネルギッシュな情熱と行動力である。それが、「前例がない」スーパーショウやイベントを次々に成功させるシンプルな原因になっている。

「行動する前から『ダメだ』『恥ずかしい』『ムリ』『面倒くさい』などの否定的な考えは一切してはならない。『やめよう』というブレーキばかりかける人生より、『やろう』とアクセルを踏む人生のほうが面白いに決まっているのだから」

それほどの本気の情熱をぶつけてもダメな場合もある。それはそれであっさり次へいけばいいことじゃないか、と。

スーパーショウでは、学生のボランティアも全国から大勢、あふれるくらいに集まるという。交通費と弁当代しか出ないというのに、嬉々として。大声を出したり、全力で熱く何かをなしとげたりしたい!という若い人の潜在的な願望が、実はかなり大きいのではないか? 若い人たちは決して好きで冷めてるわけじゃないのではないか?

1 返信
  1. Ryo
    Ryo says:

    今回、はじめて拝見し、コメントさせていただきます。
    寛斎さんの言動はなにかすっと心に入ってくるというか、ガツンと入ってきます。
    無条件で好きな人のお一人です。

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