2010年にアメリカで売れたフレグランスに関する記事、「ニューヨークタイムズ」1月5日付。中から気になった項目のみメモ。

ブルーミングデイルズ(百貨店)でのトップセラーは、シャネルの「ブルー・ド・シャネル」だった。これは男性フレグランスとして、ブルーミングデイルズ過去最大を売り上げた。

フレグランスは対象年齢ごとに売れるものが違うことが多いが、ブルー・ド・シャネルは、アピールする年齢層が非常に幅広い。ティーンエイジの息子にも、(孫のいる)自分の父親にもプレゼントできる。

そのほかに男性ものでホリデー・ヒットとなったのは、マーク・ジェイコブズの「バン!」と「ブルガリ・マン」。

女性用で売れたのは、グッチの「ギルティ」、ジョルジオ・アルマーニの「アクア・ディ・ジオ」、そしてサンローランの「ベル・ドピウム(Belle d’Opium)」。

とはいえ、80年代の「プワゾン」、70年代の「オピウム」のように、ブロックバスター・フレグランスは現れない。

今日では、香水愛好者も知識を得てきていて、「みんなと同じ」のを避け、「入手しづらい」フレグランスに飛びつくことで、個性を表現したがっている。

その結果であるかどうか、2010年のリリースではなく、古い時代のフレグランスも復活。1920年代のクラシック、イタリアンブランドの「ボワ」が復活し、カリフォルニアブランドの「ジェンダルム・オリジナルコロン」も復活。ともに男性用。

また、100ミリリットルあたり300ドルもするフレデリック・マルの新作、「ある貴婦人の肖像(Portrait of a Lady)」がバーニーズや反大衆路線をいくパフューム・ブティックなどで売れている。

2011年の展望としては、ウッディノートのoud が主流になっていくだろう、と。トム・フォードが2007年のプライベートコレクションで Oud Wood を出した時には、oudはさほど話題にはならなかったが、今は有名無名とわず、多くのoud系フレグランスが出ているらしい。

さらに、クロエの「ラブ」に先導されるように、パウダリーが復活する勢いである、と。ヴィンテージ化粧品のような甘いパウダリー。

アメリカと日本の好みは異なる。クロエの「ラブ」のようなパウダリーはたしかに日本人受けもよさそうだが、oudはどうか。様子見。

ニッチなメゾン系のフレグランスばかりを集めたパフューム・ブティックはシンガポールにもあって、行けば必ず立ち寄る(買えない価格のものが多いが、トレンドはわかる)。アメリカにも Aedes de Venustas というブティックがあってそれなりに影響力を発揮していることを知る。日本では新宿伊勢丹メンズ館のフレグランスコーナーがそれに近い? 本館のフレグランスコーナーにもメゾン系がおいてあり、「レディス」というくくりでのメゾン系を集めたようなのだけれど、メンズ館のほうが、よりマニアック。フレデリック・マルあたりまでいくと、メンズとレディスの区別などほとんど意味をなさないし。

すぐれたパフューマーが創った香水は時代のムードを先取りしていることが多い。これから「くる」イメージを感覚的に感じ取ろうと思ったら、薬局でディスカウントされて売ってるようなセレブ香水などに惑わされず、メゾン系の新作をひととおりチェックしてみると、そのなかにときどき、思わぬヒントが見つかることがある。

1 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です