◇衆議院予算委員会での稲田朋美議員の前原大臣に対する質問にしびれた。感情的になることなく、ひるむことなく、確信をもって、正確に誰もが理解できることばで、冷静にじわじわと相手を追い込んでいく。見事。友人に大の稲田朋美ファンがいて、昨年秋の「大演説」を動画で観ろ、と教えられて以来、その弁舌の迫力に驚き、動向を注目している。私は「右」でも「左」でもないし、どの党派にも属していないが、稲田議員には、人としてなにか強くひきつけられるものがある。

◇英「ファイナンシャルタイムズ」18日付に、女性政治家のパワードレッシングに関する記事あり。書いているのはヴァネッサ・フリードマン。発売されたばかりのRobb Young によるPower Dressing という本のダイジェストの紹介。本は注文したが、もうしばらく届かないみたいなので、このダイジェストからおもしろいと思った部分に関する感想をメモ。

・ドイツのメルケル首相のバービー人形が作られていた! 調べてみると2009年のおもちゃフェアで出品されたらしい。バービーはいつだって女の子のロールモデルである。「首相」もまた、現代の女の子の選択肢の一つになったということだ。にしても、メルケルのバービーは実物とはちょっとだけちがって(失礼)、スリムでかわいい。

・ヒラリー・クリントンが、ロースクールの講義で髪型の重要性の話をしていた! ポーカーフェイスでこんな話をして、聴衆を唖然とさせていたという。「今日私がみなさんにお伝えしなくてはならないもっとも重要なことは、髪型がとてもモノを言う(hair matters)、ということです。私の家族は、そんなことを教えてくれませんでした。ウェルズリーもイエールのロースクールもです。あなたの髪型は、周囲の人にメッセージを発します。髪に注意を払いなさい。なぜなら他人がみんな髪型を見ているからです」

ヒラリーは髪型を変えるたびに、またファッションを変えるたびに、あれこれと書きたてられてきた。よほど身にしみているのか。

ほかにもマーガレット・サッチャーやサマンサ・キャメロン、ミシェル・オバマ、ユリア・ティモシェンコ、など。それぞれ興味深いダイジェストだが、本が届いたらオリジナルの文をじっくりと読むことにする。

政治家は最終的には言葉である、と思う。でも言葉以前に、ビジュアルな情報が饒舌にその人を語ってしまうこともある。しょうもない、と感じながらも事実である。それを逆手に取って計算高くビジュアルの戦略をする政治家がいるが、そういうのはたいてい、見透かされる。民はそれほどはバカじゃない。考えがなさすぎるのもマズイし、考えが露見すると鼻白む。政治家の装いは、とりわけ女性政治家となると、ほんとうに難しいと思う。

稲田朋美は「言葉の人」である。とくに外見でなにかを主張しようとしていないビジュアルがいい。赤い勝負服を着たり白いジャケットでアピールしたりという小手先の服装戦略にごまかされるほど国民は能天気じゃないことを知っている、という印象。稲田議員はぱっと見、どちらかといえば地味なのだが、なにげなくリボンがついたジャケットを着ていたり、髪がゆるくカールしていたり、ほどほどにフェミニンな演出がほどこされている。それが硬派な言葉&筋の通った態度といい具合にバランスをとっている。

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です