淡々と平常心で、なすべき仕事をするしかないと思って、とりあえず危機感をこれ以上あおられないよう、日本の報道とはかなり異なるNYタイムズやウォールストリートジャーナルなどの原発記事もつとめて読みとばしていた。が、その矢先に日本経済新聞ウェブ版にこのような報道。

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千葉県と複数の自治体で構成する北千葉広域水道企業団は29日、江戸川を水源とする北千葉浄水場(流山市)で22日に採取した水から一般向けの国の暫定規制値(1キログラムあたり300ベクレル)を超える336ベクレルの放射性ヨウ素を検出したと発表した。

 北千葉浄水場から直接送水しているのは野田市、柏市、流山市、我孫子市、八千代市、松戸市、習志野市。県営水道を通じ、鎌ケ谷市、船橋市、白井市にも送っている。

 同企業団によると、22日の水は現在の水道管にほとんど残っていないが、長期間水道を使っていなければ「バケツ1~2杯の水を捨ててから使って」と呼びかけている。

http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0EBE2E1E18DE0EBE2E1E0E2E3E39191E3E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000

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あまりにもさらっと書かれているので、意味を受け取るのに何回か読み返してしまったが、つまり、22日のこの地域の水は大人の規制値を超えていた、しかもそのことが知らされたのがようやく一週間後であった、ということか? 22日から一週間、この地区の人たちは何も知らされないまま規制値超えの水を飲んでいたということか? 

たぶん同じ問題はほかの地区でも起こっているのではないか、と考えるのは、ごく自然なこと。

パニックを起こさせないための配慮だとは思うが、それにしても、住民の本当の安全など二の次にされた結果であることはたしか。友人が、ガイガーカウンターを購入したと言っていて、そのときは「なにもそこまで」と笑っていたのだが、数値は自分で測って自分で判断するしかない、というような状況が実際に押し寄せていることを感じる。自分ひとりならば多少の数値の上昇はどうってことないらしいという気に徐々になってきたのだが(この「ゆでがえる」状態もブキミだが)、子供を守る義務がある身には、そこはかとない重圧。

続いてひっかかってしまったニュースが、「IAEAが、飯館村で基準の2倍以上の数値が出たので避難勧告を出すように求めている」にもかかわらず、「政府は、すぐに避難区域を拡大するものではないという立場を表明している」というもの。とどまれば地獄、逃げるといっても見通しもなし、という飯館村の人々の心情を想像するだけで、気が沈み込む。万全の補償を与えて住民を安全なところへ避難させる、というのがスジではないかと思うのだが。

こういう状況のなかで、現在の自分がやらなくてはならない仕事というのが、異国のウエディングに関わる話などであったりする。まったく浮世離れしているが、それでも、おのずと「危機的状況における心の構え方、振る舞い方」みたいのを、集めたエピソードの中から強引なくらいに読み込もうとしている自分に気づく。たぶん、ほかの多くの仕事もそうだと思うが、どんなに世間の現実から離れているように見えても、やはり時代の影響を陰に陽に受けるものであることを、痛感。

1 返信
  1. 住吉せんり
    住吉せんり says:

    公になっている情報は、例えばテロリストにも喉から手が出るようなものも多いような気がします。
    私の住んでいる地域では、北朝鮮が原発にテポドンを打ち込んだらどうなるのか?と言ったような議論が、公の場でもなされています。
    国家を信じるということは、翻れば国民を信じることです。
    これだけ大きくバランスを崩した以上、小さなバランスの回復を積み上げていくしかないように思いますし、今まさにすべきことは、そのような努力と未来志向的想像力の発揮ではないでしょうか。
    「有事のダンディズム(仮称)」の上梓を心待ちにしております。

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