宮内淑子さん主催の次世代産業ナビゲーターズフォーラム、第127回(4月12日)において行われた「震災に関しての合同ディスカッション」のレポートより。私はこの日は参加できなかったのだが、宮内さんからお送りいただいた当日の概要に、一人でも多くの人が知っておいたほうがよいのではないかと感じた話があったので、ご了承を得て、以下にその部分を転載させていただきます。

医師で登山家の今井通子先生のお話です。

「風評被害の話ですが、ヨウ素131は8日間で半減しますが、セシウムは30年かかります。3週間くらいで放射線物質がついていないと判断することは人間の健康に意味がありません。放射線は土壌や水に入ってしまい、それを植物は引っ張り上げるため、半減期の30年間はしっかり調べ続けないと危険です。

ITが発達した現在、生殖能力のある若い人には東北に行かないで欲しいです。放射性物質は体の表面に受ける線量としては安全ですが、口から入ると内臓を壊し、癌化します。うちの医療チームはメンバーを50代から上の年齢にします。枝野さんの話は急性疾患が起こらないという話で、慢性疾患は可能性として残っています。

食物に関しては、初めの水素爆発やその後の雨が降った土壌は1~2年は耕作しない方が良いと思います。ここで政府にお金が無いんだなと実感したことがあります。潰したほうれん草は土壌に鋤きこんではダメで、もっと大きく育てて放射性物質を吸わせてから処分すべきでした。そうすれば土中の放射線物質量を減らすことが出来ます。コウナゴも政府は獲らないで下さいと言いますが、たくさん獲って60メートルくらいの地下に埋めるべきです。小さな魚を大きな魚が食べていくという食物連鎖により、生物学的濃縮では、チェ
ルノブイリの例を見ると半年後に大きな魚に影響が出るので、今のうちに少しでもコウナゴを減らすことが大事でした。そのために政府が獲ったコウナゴを収量として纏めてお金を払うという措置を取る。ほうれん草も同様で、それほど大きな金額にはならないはずです。ほうれん草の次は花なんか育てて、土壌の放射量を減らすべきでしょう」。

汚染コウナゴはたくさん獲って処分しておくべきだった。ホウレンソウはもっと放射線物質を吸わせて処分すべきだった。現総理は、人の言葉をまったく聞かないで怒鳴っているばかりと報道されているが、こういう提言も、ひょっとしたらなされていたのに「即、却下」されていたりしたのだろうか? 悔やまれる……。

今井先生の話、続きます。

「日本は放射線に関して経験は少ないですが、カドミウムなどの公害先進国です。今回、一番最初に動物から放射能が検出されたのは牛乳です。牛乳は、ただ、乳牛のえさを安全な飼料に替えればすぐに安全になります。水銀汚染の際にありましたが、母体は安全でも赤ん坊に異常がありました。人間は毒を体外に出そうとするので、男性は精子、女性はお乳から出します。体の中には残さないようにします。その状況を十分考える必要があります」。

すでに母乳から放射線物質が出たことは、報道ずみ。次世代の子供のことを考えると、ひたひたと言いようのない不安が押し寄せてくる。

さまざまな科学者が、それぞれ違う意見を述べている状況である。ひととおり耳を傾けておきたいと思う。今井先生のお話も、一参考意見として、各人の判断の材料になれば。

1 返信
  1. 住吉せんり
    住吉せんり says:

    確かに今回の事故は、飛行機や電車などでの「個体の死」とは違い、「種の死」を予感させます。
    シニア世代(自分も含む)が、覚悟を持ってかの地へ行くべきなのでしょう。

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