◇ファッション界の「モンダイ」ついでに、最近ニュースになっていたこと二つ。まずは10歳のセクシー美少女モデル。フランスのThylane Blondeauちゃん。4歳からすでにゴルティエのモデルとして「仕事」をしていたが、この春、フランス版の「ヴォーグ」であまりにも妖艶な姿で登場、物議をがもした。

Thylane_blondeau

チャイルドレイバー? という問題ではなく(そんなこといったら日本のあの大人気の子役だって)、10歳の少女をセクシャルに演出するのはいかがなものか? という問題。

過去にも、ブルック・シールズが15歳でカルヴァン・クラインのジーンズのモデルとしてセクシーに登場し、同じような議論を巻き起こしたことがあるが。今回のモデルは、10歳である。問題視するのは当然ではあると思うが、正直言って、こういう表情&ポーズができる10歳の女の子がこの世に存在する、という事実そのものが、衝撃だった。たぶん、ヴォーグが狙ったのもその「衝撃」だと推測する。衝撃は、理性的な美に勝る。これはモード界のルールといってもいいほどだが、衝撃を狙いすぎた結果、社会問題となることも。その境界はいったいどこに?

◇もうひとつ。こっちはイタリア版「ヴォーグ」。8月5日、ウェブサイトに、トレンドになっている巨大なゴールドのフープイヤリングを「スレイヴ・イヤリング(奴隷イヤリング)」と表現して、バッシングを受ける。

Slaveearringslarge

「カラード・ウィメン」の装飾の伝統からインスピレーションを得た「スレイヴ・イヤリング」、と書いたのは、アンナ・バッシ。

Jewellery has always flirted with circular shapes, especially for use in making earrings. The most classic models are the slave and creole styles in gold hoops.

If the name brings to the mind the decorative traditions of the women of colour who were brought to the southern Unites (sic) States during the slave trade, the latest interpretation is pure freedom. Colored stones, symbolic pendants and multiple spheres. And the evolution goes on.

「レイシズムである」「奴隷制を美化するのは何事か」という非難の嵐を受け、イタリアン・ヴォーグ側は謝罪。「イタリア語から英語への翻訳が問題だった。差別的なニュアンスはなく、<エスニック>という程度のニュアンスだった」と。現在は、「エスニック・イヤリング」と改称されている。まあ、イタリア人が「奴隷」というのと、ほかならぬアメリカ人が「奴隷」というのとでは、ニュアンスがまったく違ってくるだろう。

モード界はあらゆるものから平等に(偏見なく)インスピレーションを受ける。いいこともあるが、今回のように、悪気はまったくなくても、思わぬ社会問題(というほどでもないかもしれないが)の引き金になることがある。どこで線を引くか。そこに知性とセンスが問われるらしい。

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