カナダのピアニスト、グレン・グールドの、ドキュメンタリーDVD。録音の外を離れての素顔のグールドと、録音中のグールド。

ハミングしながらのレコーディング、こだわりの椅子にすわっての、独特の猫背姿勢、妥協のない発言。やはりこの方は「天才」。

とりわけインテリの間に、グールドを嫌いと言ってはいけないような雰囲気がある。実際、グールドがわからないとか嫌いとかいう人に、お目にかかることはきわめてまれ。その理由の一端が、少しだけ、わかる気がした。

神からふんだんなギフトをもらってるとしか思えないのびのびとした天才ぶり、繊細さと正直さ、ほれぼれするほどの美形、なのに奇行すれすれの言動。こういう、類のなさすぎる天才は、嫉妬のしようもない「人類のお宝」なのだなあ、と。彼の音楽からはポイントずれまくりだが、音楽を離れたところでのグールドの位置づけみたいなことをつらつらと考えさせられた。

音楽に関しては、正直言って、他の人が熱狂的に騒ぐほどの感情は盛り上がってこない。で、そのあたり、なんでだろう? やはり音楽体験が少ないせいか?と思っていたら、このDVDを勧めてくれた高校の同窓生ナガサキくんの以下の指摘にヒントがあった。多くの専門的な意見を述べてくれたのだが、なかでも、自分の感覚に照らし合わせて「そうか」と思ったのが、

「『粒の揃った真珠の連なり』を連想する」という点と、「ホロビッツと対極の『非情念系』である」という点。

私はどっちかといえば、「粒が揃ってない真珠=バロック」が好きで、かつ、情念系の人間。なにかグールドの音楽を疎遠に感じることがあるのは、そのあたりにも理由があるんだろうか? あるいは根本的に、音楽の知識や鑑賞体験が不足してるんだろうか?来月あたりに公開になるという映画も見て再確認したいところ。

◇次男の小学校が、この獰猛な台風の中、三浦での宿泊研修を決行。最初、ありえない、この判断!と思ったが(大学ですら休講になり、多くの学校が休校になっているのだ)、一時間ごとにHPにアップされる写真などを見ていると、けっこう楽しくやっている模様。もっとも神経をすり減らしているのは、引率の先生だろう。全員の無事を祈りつつ、深く感謝。

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です