◇園子温監督が神楽坂恵と婚約したことを『恋の罪』関連のニュースで知る。やっぱり、というのが最初の印象。

「人としても女優としても成長させてもらった」というのが神楽坂恵のコメントにあったが、園子温の映画に出てくる彼女を見ていて、なんというか、底にある生ないし素の部分が次第にぐいぐいと外に開かれていっているな~という感じを受けていた。それこそがたぶん、彼女にとっての「成長」で、そういうふうに導いてくれる人と巡り合えるというのは、幸運&幸福以外のなにものでもないのだろうなあと思う。おめでとうございます。

◇読者の方に勧めていただいた本。2005年のゲラン賞受賞。『マリー・アントワネットの調香師 ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯』。エリザベット・ド・フェドー著。

宮廷での慣習や具体的な取引などの様子、王妃の着付けやお出かけ、入浴などのこまごまとした生活の様子、アントワネットのために作った香水の具体的なデータや調香法、そして革命によって激変した生活の状況などが、「まるで見てきたかのように」描かれている。膨大な量の参考文献。トップノート、ミドルノート、ラストノートという、香水になぞらえた粋な章立て。小説のように読めて、かつ史実も学べる楽しい良書。

こういう本の存在を教えてくださる読者に恵まれることもまた幸運&幸福だと感謝する。

タイトルにしたのは、「トップノート」の扉ページに書かれていた、ジャン=ジャック・ルソーのことば。L’olfaction est le sens de l’imagination.

◇アントワネット周りで目に留まって購入したのが、やや大型のビジュアル本『王妃 マリー・アントワネット 美の肖像』(世界文化社)。写真を中心に構成された、マリー・アントワネットの世界。

インテリア、宮殿、庭園、肖像画、手紙、アクセサリー、食卓、などなどを通して語られる、まさしく「家庭画報」の読者が好みそうな世界。

けっしてビジュアルだけで終わっているのではなく、読みどころも堅実に書かれているのがよい。エピソードの中でとりわけ印象に残った言葉は、王妃が、もう会えないフェルゼンに託した指輪に刻んだ、イタリア語の銘文。「すべてが 私を貴方へと導く」。

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