移動の合間にちょこちょこ観ていた「マッドメン」シーズン4、完。最後の13話、ドン・ドレイパーが、とりまく女性たちに、頂点からどん底までのさまざまな思いを味わわせる。

急浮上してきた秘書メーガンに、急スピードで恋におち、プロポーズ。「君は不思議だ。こうして一緒にいると、好きな自分でいられる」「毎朝、君の隣で目覚めたい」「いままでのことは何もかも、君を知るために起きたんだ。だからもう十分」。

天才クリエイティブディレクターであるはずのドン・ドレイパーが、こんな陳腐なセリフを言うのか ?!?  恋の絶頂にある人はみな特別な幸福に酔いしれ、ものすごく陳腐なセリフをいうものだ…という脚本家の皮肉なのかなとか、あれこれ深読みをしてしまった。(でもメーガンには絶頂の幸福感を与える)

そして愛人のフェイには、電話越しに「好きな人が出来た。予想外だった」と伝える。この冷酷。ドン・ドレイパーはやはり冷酷でなくてはね。「コーヒーでも」と言われた時に事態を察知するフェイのセリフ、「コーヒーをはさんだ会話なんてゴメンだわ」がいい。(フェイには地獄の苦しみを与える)

会社の危機を救ったペギーは、ドンの婚約のどたばたに紛れて正当に評価してもらえない。ジョーンとともにタバコをふかしながら「仕事に幸せを求めてもムダよ。ウソばっかり」と苦笑しあってるシーンが、じわっと共感を呼ぶ。(ペギーにはシニカルな諦念を)

元妻ベティ(完璧な家庭の幸福を求めれば求めるほど、だんだんヒステリックで狭量で悲劇的な女になっていく)には、事実を淡々と伝える。「よかったわね」「無理しなくていい」の元夫婦の会話が苦い。ふたりは別々の出口から去り、シーズン4が終わる。(ベティには現実のシビアな苦みを)

ジョーンは結局、夫不在の間に関係ができたロジャーとの子供をひそかに生むことにしたこともちらりと明かされる。

あ~この苦い後味がたまらない。あとになって、いろんなシーンが、現実と重なり合って、みぞおちのあたりにじわっと効いてくるのだ。

シーズン5(日本語版)の早急なリリースを熱望。

Madmenseason4promo

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です