「ダンディについての一考察」を書いているから、ということで福原義春会長がお送りくださったエッセイ集、『猫と小石とディアギレフ』(集英社)。

「犬派、猫派」、「推理小説」、「日本人とカレー」、「幕の内弁当の美学」といった親しみやすい話題から、「マルタ島訪問記」「バリ島ウブド参り」といった旅行記、出版界への提言や、蒐集癖、カタカナ言葉について、ディアギレフに関して……などなど、実に多岐にわたる話題を、正確で美しい日本語で本質をとらえながら考察していく、背筋が伸びるように気持ちのいい「王道」をいくエッセイ集。

「ダンディ」についても、本質をすぱっと捉えて、一通りの基本資料をしっかりと押さえたうえで過不足なく描写してあり、嬉しくなってしまう。

「ダンディと称するものは、結局、ブランメルにおいて究極をきわめたというより、ブランメルにおいてだけ正真の意味を持ち得たのではないか。ダンディとは、孤高と虚構とカリスマ性の混交だった」。

マイノリティへの理解を得られたことによる、うれし泣き…。

映画の名せりふについて考察した項目も好き。好きな映画の、あの場面!のセリフがどんどん出てきて、ワクワクしてくる。淀川長治サンのことばが、やっぱり、いいわあ。

「名画を観ないで年をとるなんて、体に毒ですよ…」

観たい映画リストが積みあがっていくばかりの最近だが、やっぱ意識的に時間をつくって「デトックス」しないとだめね。

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