「ミセス」4月号発売です。特集の「”女優スタイル”から学ぼう」で、「黄金期の女優スタイルで自分を演じ切ろう」というエッセイを書いております。機会がありましたらご笑覧下さい。

私の能天気なファッションエッセイよりもむしろ、読んでいただきたいなと思ったのは、本誌の「本当のニュースがここにある」by 吉岡忍。「津波が世の中を悪く変えた歴史」が、客観的に、淡々と書いてある。3月11日からまもなく一年、ということで、ほとんどのメディアは、鎮魂や激励を視野に入れて、「これからは世の中はよくなっていくはず」という希望を語る。でも、吉岡さんは違うのだ。

過去に三陸一帯を襲った津波が、いったいどういう社会状況の下で起きたか、それがどう社会を変えていったのか、ということが検証してある。そして二度の津波の後、世の中がさらに悪い方へと向かっていったという歴史が明らかになる。以下、要点を抜粋。

♠1896年旧暦5月5日(新暦6月15日)。日清戦争の1年後。三陸の浜では凱旋兵士の歓迎式典が行われていた。夜8時過ぎ、人々が酔っぱらったところをみはからって、津波が襲う。2万2千人死亡。

「国土が狭く、災害も多い日本の外に新天地を」という思いが多くの日本人に刻まれた。その後、日露戦争に勝ち、満州事変を起こし、国際的非難を浴びながら中国大陸へと勢力を伸ばしていく。

非難が頂点に達し、国連を脱退したのが1933年2月末。その1週間後の3月3日、津波が襲う。3千人死亡。

もはや日本に同情してくれる国はなく、日中戦争へ、そして太平洋戦争へと泥沼の坂道を転落していった…。♠

未来への夢や希望を語ることは大事だが、こうした過去の歴史を冷静に頭の片隅に置いておくことも、「二度と同じ間違いをおかさない」ために大切だと思う。

ふわふわした夢を語ることの方が多いファッション誌が、こういう骨太な記事を載せるとは。敬意を払いたい。

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