GQ5月号から始まった内田樹先生の連載「ぽかぽか相談室」。

日本のメディアは「批評性」と「攻撃性」を取り違えている、という指摘から始まって、知的で生産的で生命力にあふれたメディアにしようよ、という提案まで。

「受ける才能ってあるでしょう、山下洋輔タイプの。誰がどんな話をしても、その中の最高におかしいところをピンポイントして大笑いしてくれる才能。笑ってもらった方は受けたのがうれしくてさらに図に乗ってしゃべり続ける。まわりのひとの発言を『受けてあげる』っていうのは、知的生産にとって死活的に重要な行為なんだけど、そういう人が地をはらってしまった。受信感度のいい知性がなくなって、『オレが、オレが』の発信型知性ばかりになった。日本の知的な布置がどこかで変わった。そこからですね、日本が知的にどんどん貧しくなって、荒廃してきたのは」

「メディアの仕事は偉そうに世論を指導したり、説教たれたり、良い悪いを査定したりすることじゃなくて、『面白がる』ことでしょう?新しい芽が出てきたら、そこに注目して、お水をあげて、肥料をあげたり、日が射すようにしてあげる。それを『受ける』というかたちで遂行するのがメディアの大切な仕事」

「正義の執行のせいで、みんなが気鬱になって、新しいことを始める気概も失せて……ということになるなら、正義なんかない方がましです。そんなことよりも人間が本来もっている生命力が横溢して、みんながあちこちで笑い声を立てて、みんなしゃべり合い、笑い合い、走り回っている……そういう活動的な社会をもたらすのがジャーナリズムの仕事なんじゃないですか」

よくぞわかりやすくはっきりとおっしゃってくださったという印象。

「受ける」&「面白がる」ことなら、私がやってきたのはそればっかりという気もするけどなあ (^_^;)  あんたの主義主張がない、と攻撃されてイジっとなっていたこともあったけど、このまま受信感度を磨いていくことで誰かが元気になるなら、それもアリかな。

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