7月3日に開かれた、第3回のジャパングランドデザイン研究会。映画監督の奥田瑛二さんをお招きして、日本の映画製作の現状やこれから観客を育てていくために必要な教育、国の果たすべき役割などなどを議論しました。

専用のフェイスブックページを立ち上げて、その概要を紹介しましたので、ご覧くださいませ(「いいね!」も押してくださいね m(__)m)。

http://www.facebook.com/japangranddesign

フェイスブックに参加していらっしゃらないあなたのために、さらっとですが紹介します。

①従来の映画の配給システムがすでに崩壊している。メジャーの映画製作会社は製作費が小額の映画には関わらない。東宝は2億以下、東映は1億5千万円以下を映画とはみなしていない。ゆえに、低予算でもよりよい映画をつくるためには、小額で製作する映画への資金提供の仕組みが必要となる。いくつかの映画をひとまとめにする「松花堂弁当」方式などどうだろう?

②独自配給システムの構築。低予算映画を製作している奥田監督は、独自の配給システムを考案している。プリントは10本程度にとどめ、主要都市(東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、横浜、京都)のシネコンを借りて放映し、その後、全国の市民会館・市民ホールを回る。

③映画教育の必要性。映画文化の衰退は、観客の衰退とセットになっている。映画を観る習慣を教育の一環として行う必要がある。そのためには、中学一年生の映画館無料化などいかがだろうか? 映画を観ることは社会とのつながりをもつことであり、右脳を広げることにもつながり、この年齢のときに映画を観る習慣を定着させておくことは、きわめて重要。

④良い映画と稼ぐ映画。天職(儲からない)と適職(儲かる)があるように、良い映画と稼ぐ映画、賞を狙える映画とそうでない映画がある。奥田監督には「命がけで撮りたい映画がある」。俳優も、この監督ならばと低予算でも出演する映画がある。稼ぐべきところで稼いで、その資金を本当に撮りたい映画に注いでいる。奥田監督は現在、東北被災地を舞台とする映画を撮影中。

⑤国の果たすべき役割。日本は戦後、芸術に対するパトロネージュという考え方を失った。良い映画を的確に評価する環境をつくっていく環境が必要。ただし、国は金を出しても内容には介入してはならない。日活ロマンポルノは現在再評価されているが、それは、作家イズムがあったから。

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写真は、「映画には人の心が映っている。だから命がけで撮る意味がある」と熱く語る奥田監督。

2 返信
  1. たけい
    たけい says:

    ③に基本的に賛成します。
    ただし、無料というのは色々な意味
    で問題があるので、提案として1本
    100円とかのなんらかの安い
    入場料金が良いと感じました。
    そうすれば、いくらかでもお金を払えば
    作品を選択する能動性も養えると思うので。
    連日のコメントでごめんなさい。

    返信
  2. kaori
    kaori says:

    >たけいさん
    ありがとうございます! いえいえ大歓迎ですよ。
    たしかに、100円というのはいい案だと思います。研究会のほうにこのような案があったということを伝えます。
    とにかくいまは「映画館に行ったこともない」し「映画の見方がわからない」という人が圧倒的に増えているとのことで、やはり中学生ぐらいからの習慣づけの重要性を、あらためて実感します。

    返信

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