2012年10月16日
ここ一か月ほど懸案だった、富裕層とエリート教育についての原稿を、とりあえずひと段落させる。
こういうテーマは、「お題」を与えていただかないとなかなか勉強できるものではない。何冊かの本を読んでわかったつもりでも、意外と整理できてない。自分のことばでアウトプットしてみて、はじめて自分が何を理解したかを知る。あるいは、自分が「わかってない」ことは何なのかを知る。
日々の経験も、たぶん、自分のことばで記録してはじめてそれがどのような意味をもっていたのかわかるということがある。経験は「記録」されないとどんどん薄くなり、やがて流れ去っていく。数年すると、「なかったこと」になってしまうことさえある。
歴史が歴史たりうるのは、それが「記録」されているからにほかならない。書いたり描いたり撮ったり、なんでもいいけど、手がかりを残しておくのとおかないのとでは、生の実感もまるで違ってくる。
脱線した。
今回の仕事のために読み返した池田潔『自由と規律』、あらためて名著だと思った。13歳から18歳までは、どこにいようと、人生が地獄としか思えないことのほうが多い。その時期に徹底的に厳しい生活で心身を鍛え上げておけば、その後の人生は何が来ようとやっていける。地獄の経験を生きぬいたタフなエリート。日本に必要なのもこういう人材じゃないのか。甘やかした環境でモノを覚えさせることではなくて。
5月ヴァルカナイズトーク以来御無沙汰しております。
ブログは以後も楽しく拝見させていただいておりますよ!
あのときも島地さんのお話で、イギリスのエリート教育の話題が出ましたね。
それで思い出したのが、我が国の海陽学園という、
イートンをモデルにしたパブリックスクール型の全寮制学校です。
(愛知県にあり、JR東海、トヨタ、中部電力出資)
最近のテレビの取材では、学校関係者が、
「全寮制だと自由がなくてかわいそうだから・・・とお子さんの入学を躊躇される親御さんが多い」
とぼやいておりました。
自由と規律、今の日本の教育界では久しく忘れられたコンセプトになってしまいました。
地獄の人生を味わわせたくないんですね(苦笑)
国を背負うエリートたるもの、それでいいのかと思いますが・・・
それはともかく、今週は阪急でGQのトークがあるそうで、
もしも都合がついたらまた拝見したいと思っております。
楽しみにしています。
>まりさま
ありがとうございます。
海陽学園のことはしばしば報じられておりますね…。
かわいい子供だからこそ、ハードな思いをさせろ、と思うのですが。
でも、自分の子供などをとっても
まったく根性ナシで、やはり現実と理想はなかなか一致しないものだなあ…と思います^_^;
阪急はリラックスしたムードになるかと思います。ぜひ、ぶらりと、というお気持ちでお気軽にどうぞ。