マニュアルや定理でうまくいくなら、誰も苦労はしない。マニュアルがすべての場合に通用するわけじゃないから「文学」や「映画」や「芸術」があるわけで…。人間の心は機械ではない。心理学の法則さえ、現実を裏切るというか、現実がそれを超えてしまうことが多々ある。 ぐっどうぃる博士の『モテの定理』という本の中に、たとえば、このような記述があります。 「ブランドもののバッグを持ち、派手な服を着て、ネイルに凝っている女性を見れば、『贅沢が好きで、私生活遊びまくってそう。付き合ったら金かかりそうだし、我儘そう』などと感じるでしょう(しかも、それらの読みは高い確率で当たります)」。 わはは。これがまさに、このまえ、ミスユニヴァース出場経験もある女優の安田香織ちゃんと話しこんでしまった「香織族の、表立っては言いづらい悲しみ」の一つ。もちろん、すべての「香織」さんが同類とは限りません。でも「きれいなものに惹かれる」性向が強い香織族は、それゆえか、似たような状況に置かれていることが多いようです。 香織族は、だいたい、第一印象がこのように見られるんですね。「金かかりそう。贅沢そう。我儘そう。」 で、男の人は近寄ってきません。「簡単に話しかけるなという顔をしている」、とすら言われます。結果、恋愛経験がものすごく少なくなるのです。ゆえに、男性とのコミュニケーションを実地にあまり学んでおらず、鍛えられていないので、ますます恋愛が縁遠いものとなっていきます。 まれに、「贅沢好きでわがままで高飛車な女が好き」という男性がいます。このような男性が近寄ってくると、まったく見た目とは逆な、遠慮がちで堅実で、素朴で辛抱強くて、細かく気配りなんかしてしまう「素」を見せると、たちまちがっかりして去っていきます。望みどおりの女王様を演じてあげると、しばらくは喜んでくれますが、それは香織族の本質にはないものなので、決して長続きしません。 一方、そんな「素」を見てくれて、ヒューマンな(男女の関係を超越した)友情でつながる男性の友人がたくさんできます。そういう、安心して「素」でつきあえる男性は、なぜか、香織族のハデめな外見が好みではありません(だからこそ、長く友人でいられます)。遠目には、男性の友人に恵まれていることが、いつも男の求愛者に囲まれているような誤解を与えてしまいます。で、その状況がますます、「遊んでそうだな」と錯覚させるらしく、男の人(恋人候補)を遠ざけていきます。努力家の香織族は、一人の時間にますます内面磨きや立ち居振る舞いの向上に励み、その結果、さらに輪をかけて「近寄りがたい雰囲気」(笑)をまとっていくというスパイラル。 あるいはひょっとしたら、もっと別のところに、根本的なモンダイがあるのかもしれません。努力のベクトルがぜんぜん別の方向なのかもしれない。それはどんなマニュアルにも書いてないこと。自分で試行錯誤して、マニュアルが通じない自分なりのやり方を獲得していくしかない。 これが香織族の滑稽な実態です。

「ただのモテない女がエラそうな言い訳しとるwww」とかえってバカにされることは覚悟の上。さらに、20代の、しかもミスユニヴァースレベルの安田香織ちゃんと、その母の世代の私(息子たちに言わせればBBA)などを同じカテゴリーにくくる厚かましい勘違いぶりに対する批判も承知の上。美輪明宏さまに「いい年をして、みっともない」と叱りとばされるのはさらに重々承知の上。自虐系自慢、とかげ口を言われても、ぐっとこらえるしかない。ご不快あったらご寛恕ください。

当人にとっては切実な哀しみ。 ずっともやもやと抱えてきたこのジレンマの、少なくとも一部を、安田香織ちゃんと共有することで、なにかクリアに見えたこともあり、一度すっきり書いてみたかったのです。まあ、こんなアホらしい哀しみもあるということで、笑い飛ばしてくださいませ。

マニュアル本の作者が、「(それらの読みは高い確率で当たります)」と断言するのを目にした途端、ああ、この本の読者の数だけまたご縁が遠ざかっていくなあ…と香織族は苦笑するしかないのでありました。

「香織族」妹の安田香織ちゃん(左)と。 11.9.9

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