ジョン・マエダ『リーダーシップをデザインする』。ジョン・マエダ氏は、アメリカの芸術大学Rhode Island School of Designの学長。グラフィックデザイナーにしてアーティスト、コンピューターサイエンティストという、一種の天才ですね。TEDでもスピーチするほどの人。受賞歴も多数。最前線で活躍する天才型アーバンオタク(賛辞です)が、アメリカ有数の芸術大学の学長に。そこで発揮される、独特のリーダーシップ、それを支える発想が面白かった。

ツイッターでのつぶやきが小見出しになり、それをもとによりエッジの効いた方へ思考が展開していく。大衆ウケはしなさそうだけど、デザインされた独創性が理解できるとにやりとできる、そんなスノッブな感覚が楽しい、いまどきのリーダー論。

以下、ハートに響いた表現の、ランダムな引用です。

・割り切った仕事ならたやすいが、思い入れるとぐっと難しくなる。

・「クラフツマンシップとはなんだ」「愛しむように仕事をすることだ」

・「アーティストはみんなもがき苦しみたいの。そうでないと生きている気がしないのよ」

・相手の中の特別な部分を共有するために、それを「求める」自分の中の特別な部分に気づくこと、それが本当のコミュニケーションをもたらす。

・彼らは、ヒューマン・スピリットを感じられるような、泥臭い繊細さと手仕事の不整さを求めているのだ。

・いい会議は、ワナカム(喜んで来る)派のほうがハブカム(しぶしぶ来る)派よりも常に多い。

・うわさというのは、事実を知らないことだけではなく、話を聞いてもらえないという感情の副産物でもある。

・TEDカンファレンスの創始者、リチャード・ソール・ワーマンは、壇上の講演者に対してシンプルなルールを設けている。無防備であれ。

・講演者が舞台上に無防備に立っているのを眺めているうちに、聴衆にはなにか特別なものが伝わってくるようになる。講演者の人間性だ。

・「キングはほとんど動かないし弱いね」「キングがいちばん強い! だって彼が死んだら終わりだもの」

・Above up, there is something even higher above up. (上には上がある)

この本は、芦田多恵さんにご恵贈いただきました。多恵さんはRISDの卒業生で、同大学のアンバサダーでもあります。今年の上半期、RISD内にある美術館が「ダンディ展」を開催し、それを写真集として出版したことを記事にしたのですが、そのことをお話したら、マエダ氏とも親交のある多恵さんが本をお送りくださいました。いつもながらのきめ細やかなご配慮に、あたたかな感謝の気持ちでいっぱい。ありがとうございました!

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