UK Trade & Investment (英国貿易投資総省)が企画する、A Great Week to grow in Japan (28 Oct.- 1Nov.)。ティム・ヒッチンズ駐日英国大使がホストのレセプションにお招きいただきました。英国大使館にて。

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外にはおしゃれなミニが色違いで何台か。

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20のイメージを20秒ずつプレゼンする「Pecha Kucha (ペチャクチャ)」スタイルで、大使はじめ、食の親善大使ハリー杉山君、新興ファッションブランドのクリエーターらが、次々と楽しいプレゼン。産業革命から現在にいたるまでのイノヴェーションの歴史を軽やかにたどるスライドにもプチ興奮しました。ポップなイギリス史。楽しすぎる。こういうスタイルで教えたいとずっと奮闘してきたのだ。ここにそのやりかたの具体例にして模範例があった。内容は堅くて充実、表現が明るくフェザー級に軽やか。

食に関して言えば、かつての「イギリスの食事がおいしいのは朝ご飯だけ」という「常識」が完全にくつがえっていて、モダンで洗練された食があたりまえになっているのではないか。

その食の親善大使、ハリー杉山くんの自己紹介プレゼンも興味深かった。日英ハーフのロンドン大学出身のタレント&モデルで、ユニオンジャック柄のジャケットとボウタイが似合ってます。

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ハリーくんのトレードマーク「ナイスワン!」のポーズで記念写真。

プレゼンのなかにあった、ロンドン大学(いや、パブリックスクールのほうだったかな…)の卒業写真に写っている人たちが個性的すぎる。いまどきの若いイギリス男子の「盛装」。

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ファッション関連のプレゼンでもっとも印象にのこったのが、ウェアラブルテクノロジーを使ったCuteCircuit。布地に超小型電子技術が仕込まれていて、モニターみたいにいろんなものがピカピカ映るのだ。夜にはかなり目立つ。

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「ヴォーグ」編集者の廣瀬さんと久々に再会、記念写真。彼女が着ているドレスはステラ・マッカートニーだそうです。両側の等身大の板人形(?)は、ロンドンでいま最先端のメンズファッションとのこと。

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久しぶりにイギリス英語のシャワーを浴び、モダンブリテン最前線に触れた気分。来日中の各社アンバサダーのみなさま、グレートウィークのご成功を祈ります。

 

12月号。続々届く、月末発売の雑誌が「12月号」なのである。今年の終わりということ。もう、ですか(@_@;) 以下、気になった記事の備忘録メモです。

☆「25ans」お悩み相談室。「男っぽい性格を直したい」というエレ女32歳の質問に対し、名越康文先生のお答え。

「仏教では、人間の行いは『身口意(しんくい)』の3つに表せるといいます。『身=動作』『口=言語』『意=精神』の3つに対して、それぞれひとつずつ心がけるポイントを考えてみてください。たとえば『身』では、エレベーターや道で知り合いに会ったとき、先に笑顔でゆったりと会釈をする、『口』では会話の語尾を強く引っ張らず、少しこもらせるようにやわらかい鼻声を意識して発音する、『意』では毎朝、お世話になった人をひとり思い浮かべて感謝してから出発する、というように。(中略) こうやって二つ三つ、具体的なことにあらゆる面にこの行動がゆるやかに波及して、所作やふるまいに女らしさや優しさが表れてくるのです。すると人間関係にも、協力者が増えたり、深いところで心のつながりが出てきたり、といった変化が起きてくるものですよ」

変わりたいと思えば、具体的な、毎日の小さな行動を変えていくしかないのですよね。

☆同、斉藤薫「審美人論」。女の称号の話。

「最終的に女が人生かけて獲得したい称号は何か?と言ったらやっぱり『女神』なのだろう。(中略) 女は自分が生きている環境の中で、いつでもどこでもどんなふうにも女神になれるわけで、だったら女神たる存在を目指すべきではないか。もちろん美しく魅惑的でいつもオーラを放っているのが女神の条件だけれども、彼女がいれば大丈夫、彼女といると元気になれる、心が洗われる、心が温まる、心がしゃんとする……そう言われる立場になることって、やっぱり女として最高位」

ああ、ミューズってそういうことだったのですね。キレイなだけではダメ。周囲の心にエネルギーを与え、明るくし、安心させ、「しゃんとさせる」ような存在。

ちょっとハナシが逸れるけど、私がいちばん嬉しくない呼ばれ方は「女史」。他人にも絶対使わない。あと、教え子でもないのに「先生」と呼ばれるとおそろしく居心地悪い。でも最近はそう呼ぶ方の気持ちもわかってきたので、適当に呼ばれ流している。

☆同、木村孝さん「木村孝先生に叱られたい!Returns」、Q&A。「先生のようにずっと輝いて生きるためにはどうすべきですか?」というQに対し。

「自分で輝こうなどとあつかましいことを考えてはいけません。輝いているかいないかなんて、本人にはわかりません。それより、自分が錆びつかないよう、考えが濁らないためにはどうしたらよいかを考えて。そして怠けず一生懸命生きましょう。やらねばならないと思うことをさせていただくの」。

ごもっともです。 自分でどうこう見せたいというエゴは、排除すべき(自戒をこめて)。どう見えるかは人が勝手に決めていく。自分はこうありたいということを淡々と慎ましく「実行」していくほうがはるかに「輝き」への道に近いのだと思う。近頃の、セルフブランディングとやらで躍起になって表層に凝る風潮がきもちわるい。みんな同じようにつるんとしている。底光りしてない。

☆朝日新聞 27日付「仕事力」、舛添要一「苦境から底力をもらおう」の巻、その1「思い通りなら面白いのか」

この方、やはりタダモノではなかった。父を中2でなくし、経済的におそろしく苦労しながらも、周囲の応援と努力と情報戦で大学まで卒業した。立派だ。写真に後光がさしてみえる。

「どんな百万長者の子どもでも、大学に入ったら自分で努力し、制度の情報を集め、働きながら卒業しろと。そうしてこそ『セルフ メード マン』、自立した人間であり、社会で仕事ができる人材であると」

「人は、予想していたように物事が進んでいくと、力を出せる範囲が小さいのかもしれない。私は思わぬ父の早逝によって金銭的な苦境に追い込まれ、周囲の人の応援や情報に助けられて進んできましたが、これに対応しつつ活路を見出してきた。それが本当に私を鍛えてくれたと感じます。

入りたい会社に入れなかった、やりたい仕事に就けなかった。それはほとんどの人にとって当然のこと。本当のあなたの仕事は、その次に始まるのではありませんか」。

ヴァルカナイズロンドン×バーニーズニューヨークのイベントが続きます。26日(土)には、バーニーズ銀座店にて、ハケット・ロンドンの創始者ジェレミー・ハケット氏と、綿谷寛画伯のトークショーが。画伯がその場でハケット氏の似顔絵イラストを描くパフォーマンスをするという贅沢な機会でした。

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ハケット氏はポケットチーフをしない。それについて、ネクタイもアクセサリーもぜんぶやっちゃうtoo muchはいやだからと。さりげなくどこかに引き算をして、これみよがしにはならないのがイングリッシュジェントルマンの流儀。

といっても「ジェントルマンはこうする」みたいなことを、ほんもののジェントルマンは決して言わない。という話も(笑)。

ポケットチーフの代わりに、レザーの犬の形をした「しおり(ブックマーク)」を提案、画伯がそれをつけてきていました。即席でプレゼントにもなる。いいアイディア。

この日のハケットさんのツイードジャケットは、エリザベス女王のダイヤモンドジュビリーにちなんで作ったもので、肘のパッチがなんとダイヤモンド型。この茶目っ気がイギリス人。上着の袖もターンバックで、細部が生きている。

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お父さん世代(70年代あたり)の装いはいやだけど、おじいさん世代、あるいはウィンザー公ぐらいにさかのぼると、「着たことがない」ので新鮮に映り、ファッションのインスピレーション源になるのだとか。

画伯のイラストが進行する過程をライブで見られたのは幸運でした。「ほんとに終わるのかな?」と不安に思わせて最後に一気にさらっと完成。パフォーマンスも見事でした。

一言入れるセリフを聞かれてハケットさんはかなり慎重に考え、「It is not what to wear, but how to wear」(何を着るかではなく、どう着るか)、と言ったのですが、それを超訳してMCのバルカナイズロンドン社長、田窪寿保さんが、「どう見られたいかではなく、自分がどうありたいかが問題、ということですね」と。なるほど、そういう解釈になるか。

この英語、どこかで聞いたことがある……と思ったら、テイラーのTaishi Nobukuniさんが、明治大学にレクチャーに来てくださったときにテーマに掲げた言葉でした。ファッションを究める人は同じところに行きつくのですね。

会場にて田窪さん、画伯と記念写真。画伯が着ているのは、この日のためにBatakで仕立てたというコーデュロイのスーツ。クラシックな本格的コーデュロイで、なんと2.5キロもあるそう。服を着るのも体力ですね。赤いソックスが効いていました。エキセントリシティも「英国らしさ」のひとつですね。また、田窪さんのスーツはサヴィルロウ一番地のギーヴズ&ホークスだそうです。少しイタリアンな(?)テイストを入れて、「ど・ブリティッシュにしない」のが田窪さん流。

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その後、打ち上げの会。ロンドン×ニューヨーク+東京ツイストの楽しさを見せてくださったジェントルメンです。左から、バーニーズのPR新井さん、同クリエイティブディレクター谷口さん、ハケットロンドンの大西さん、中野、バーニーズ社長の上田谷さん、ヴァルカナイズ社長の田窪さん、ハケットさん、綿谷画伯、です。

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水曜夜は、リバティアカデミー、スーツ講座の第2回目でした。丸井メンズアパレル課の石川さん、笹野さんによる、「進化するスーツの現状とその着こなし」のお話。

日本のスーツ市場の現状、ビジネスマンが求めるスーツ、スーツができるまでのプロセス、そして超ストレッチ素材、ウォッシャブル素材が普及する現在のスーツの着こなし、というさまざまな視点からのビジネススーツのお話。

右が話をする笹野さん、左が助手の橋本さん。

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売れるスーツをつくるための赤裸々な裏事情の話の数々には、偏見が覆されました。20万から50万のお仕立てスーツを取材する仕事が多かったが、現実には2万円台のスーツが仕事着として普及していく時代。あきらかにスーツの歴史に革命が起こっていることを知る。歴史を書き換えなくては(笑)。

さまざまな発見に関しては、追って活字原稿にまとめていきます。

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お疲れさまでした!の打ち上げの記念写真。左手前から丸井メンズアパレル課の笹野さん、橋本さん、石川さん。右手前はコーディネーターの河合さん。ありがとうございました!

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23日(水)におこなわれたジュン アシダ 2014S/S コレクション。グランドハイアットにて。

いつもながら、30か国の大使夫人が参列の、国境なきエレガンスの祭典といった雰囲気。この光景を目にするといつもしみじみと実感すること。「ブランドの格を決めるのは、お客様である」「ファッションは、世界平和に貢献する」。ジュン アシダの服を着た大使夫人のいる国が、日本と戦争しようなどと思うはずがない(笑)。

ジュン アシダ創業50周年記念のコレクションでもある。グローバルに、しかも社会的レベルの高い客層に支持されるエレガンスをぶれず貫き通して、半世紀。この偉業は並大抵のことではない。

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コレクションの最後に不意打ちのドラマが。いつものごあいさつのあと、淳先生がなんと奥様の友子さんの手を引いて再び登場したのである。そして、お二人でもう一度、ごあいさつ。ジュン アシダの世界を支えてきた「ミセス」である。パリの生地見本市、プルミエール・ビジョンに通い、生産者とじかに信頼を築いて生地を確保してきたのは、ほかならぬ友子さん。実際に服を着る最初のモデルとなり、細部にわたる着心地をチェックしてきたのも友子さん。内外から「ミセス」と慕われ、すばらしいファミリーを育ててきた、芦田淳のかけがえのないパートナー。50年目にして初めての表舞台への登場である。思わずナミダがこぼれる。社員の皆様も目頭を押さえている。

芦田淳が支持されるのは、創りだすファッションの世界が美しいからというだけではない。ファッションを通してさまざまな愛のすばらしさを教えられるのである。夫婦愛、家族愛、社員愛、仕事への愛、お客様への愛、そしてファッションを通じての世界平和の希求。丁寧に仕事や人に接すること、地道に勤勉に自分の務めを果たすこと、若々しい好奇心のままに行動してみること、つまりはどうやって生きるべきかを教えられるのである。予期せぬ感動を与えてもらって、そんなこんなのことが頭をかけめぐった、忘れられないコレクションになりました。

一週間前にコレクションを無事終えた多恵さんと、記念写真。

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明治大学リバティアカデミー、「スーツ講座」その1でした。台風のため、大学自体は全授業休講になったのですが、19時スタートの講座は開講。いつもとちがってひっそりとしたキャンパスでしたが^_^;、さすが社会人の方は学ぶ熱気が違い、反応がとてもヴィヴィッドで、私自身、楽しくレクチャーさせていただきました。アンケートでも大好評を賜り(自画自賛ですいません…^_^;)、感謝です。さらに工夫を重ねて来学期に臨みます。

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来週は、中野に本社をおく「丸井」メンズアパレル課のスタッフによる実践編です。日本の一般のビジネスマンが着る「標準価格帯」のスーツに関し、どんなリアルなお話が聞けるか、今から楽しみ。


とても深い薫陶を受けた恩師のひとり、故・安東伸介先生の論文、エッセイ、対談などがぎっしりつまった本が出版されました。「ミメーシスの詩学」。2002年に先に天に旅立たれたのですが、奥様の博子さまが膨大な安東先生のお仕事を丁寧に集め、こうして本の形になりました。

安東先生は、慶應義塾大学英文学の伝統に光り輝く方。ケンブリッジで客員研究員として過ごしていた1994年ごろに、同じケンブリッジで訪問教授をなさっていた安東先生ご一家と知り合い、家族ぐるみでのお付き合いが始まり、ほぼ毎日のようにご家族のどなたかと会ってご飯を食べたりお話していたりした記憶があります。

安東先生の偉大さは、なによりもそのお話ぶりにあるので、ここに書かれたものだけでその功績がすべて伝わりきらないのが悔しいですが。

帰国後も、家族ぐるみで渋谷のご自宅や八ヶ岳ふもとの山荘に呼んでいただいたりして、イギリス紳士の行動、日本の山の手文化、チョーサー、シェイクスピア、ミルトンなどの古典などなど多岐にわたるテーマについて、奥様の手料理(抜群の腕前!)とワインをいただきながら親しく伺えたことは、なんと贅沢な経験だったことか。

メディアに出るような俗っぽいことはあまりなさらない先生でしたが、一度、私が引っ張り出してしまいました^_^;。『性とスーツ』の翻訳を出した直後ぐらいだったかと思いますが、1998年A/Wの「ダイヤモンド スタイル」。モダン・ジェントルマンの特集で、ジェントルマン階級についてインタビューをさせていただきました。15年前、私の方はショートカット時代(笑)のお恥ずかしい写真ですが、安東先生「新刊」ご出版記念ということでご寛恕。ちなみに、「ミメーシスの詩学」に収録されている安東先生の肖像は、このときに撮影したグラビアページの写真(誌面では、下の記事の右ページに掲載)です。

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今読んでも含蓄のあることば。「人間というものは外にあらわれたところで判断するしかない。陶器を評するのと同じで、重い、軽い、風格があるというような形容詞は、ことごとく人間にあてはまります。美醜にかかわらず、人間は顔で判断される。英国のジェントリイ階級は、おしゃれの部分でもそれを意識していますが、やはり顔が違うのです」

ちなみに写真のうしろに写っているのは、安東先生コレクションの高価な陶器。

今生きていらしたら、どんなお話が聞けたでしょうか…。当時、感動しながらたっぷりとうかがったはずの話をしっかりメモしておけばよかった(ブログがあったらしっかりメモしておいたかもしれない(-_-;))。「今この瞬間この人と話している」ことがどれほど貴重ですばらしいことか、ずっとあとになってわかるのですよね。

そんな時間を慈しんでいくことが、年を重ねた時に、美醜を超えた「顔のちがい」として表れていくのでしょうか。

北日本新聞別冊「まんまる」11月号。連載「ファッション歳時記」第26回、「素で勝負の時代」をテーマに書きました。機会がありましたらご笑覧ください。タイトルに書いたのは、原稿のヒントになった三つのキーワードです。

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12日(土)日本テレビ、「ズーム・イン・サタデー」、映画「ダイアナ」紹介コーナーで、ダイアナ妃のファッションについてちらっと解説しました。1時間ほど収録にかかったわりには、ほんの一瞬のみしか伝えられないのがはかないというか、逆に、一瞬のシーンにも多くの人がエネルギーを注いでいるということを思うとやはりリスペクト(テレビはほとんど見ないけど^_^;)。

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発売中のエル・ジャポンには、2ページにわたりじっくり解説しております。映画鑑賞のご参考になれば幸いです。

祝! 芦田淳先生、新刊、『髭のそり残し』(角川学芸出版)発売です。

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1998年既刊の同タイトルの文庫版に、新しいエッセイを加え、再編集した本。芦田先生のお人柄がにじみでる文章によって、美や幸福やビジネスや人生などなどについて考えさせられる、豊かで味わい深いエッセイ集です。

恥ずかしながら、巻末に解説を書かせていただきました。「愛と合理主義とプレタポルテ」。

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10日前後に書店に並ぶそうです。

学生たちと、いまどきの「合コン」について雑談していた時に出てきたファッションネタ。「いちばん最近の合コンで、男の子5人のうち3人が同じ格好だったので驚いた」という女子学生に、「どんな?」と聞いたところ。

「白いTシャツの上に黒いベスト」。

なるほど。清潔感とワイルドネスのほどよいアピール、でしょうか…。

さてさて。発売中の「メンズプレシャス」最新号(Autumn 2013)、たいへん楽しめました。赤い表紙に描かれるイラストは、ソリマチアキラ王子のお仕事。


いちばん面白かった記事が、林信朗さんがデヴィ夫人にインタビューした「デヴィ夫人の追懐」。60年代~70年代のヨーロッパ社交界の様子がありありと語られる。

「社交界はね、『美』を競うところなんです。王族、貴族、富豪、名士や一流の芸術家たちが集まって『美』を競う。富だけではなく、自分の財産をどう優雅に使うか、そこが見せどころなんですよ」

「ディナー・パーティーの会話ひとつでも『美』の競い合いですよ。機知に富んだ会話ができないといけません。みんなの心が高揚してくるような、そういうお話がね。髪型でも、服装でも、宝石でも、最高のおもてなしをしてくれるホストにお返しをする意味でも美しくしていく」。

具体的な固有名詞やエピソードが次々に出てきて、しかも、ウォリス・シンプソンが下品だったというお話までなまなましく出てきて、いや~、興味深かったです。

ほかには、綿谷寛画伯による「妄想おしゃれ世界旅行」。名品を自在にコーディネートして、行きたい国へ、行きたい時代へ。1968年のパリ、サンジェルマンとか、1953年のサンヴァレーとか、1924年のロンドンとか。画伯のシリアス系のイラストならではのリッチで優雅で楽しい迫力。眼福ものです。