イギリス特集の雑誌2冊。

Courrier

courrier 巻頭のコリン・ジョイスのインタビュー記事が面白かった。現代イギリスにおける階級。まだ頑として存在するのね。コリンはオクスフォードを出て、ジャーナリストとして働いているけれども、出身が労働者階級なので、現在も「間違っても上流階級ではない」と。

・階級を含めた人間のバックグラウンドが、話しかたや仕草、ヘアスタイル、服装、趣味などからわかります。

・中には、訛りで推定した出身地(ロムフォード)から、私を「酒飲み」と呼ぶ者もいれば、「白い靴下はどうした?」と聞いてくる者もいました。ロムフォードのあったエセックス州の人は白い靴下を好んではく、つまり趣味が悪いとされていたからです。

・上流階級の金持ちの学生たちには、驚かされることが多くありました。彼らは、気取った服を着ているのかとおもいきや、かなりカジュアルな格好をしていました。破れたジーンズやくたびれたブーツを身につけていたのです。しかし後にわかったのですが、それらは計算されたラフなスタイルでした。ジーンズは古着ふうに仕立てた高級品で、ブーツも150ポンドもする革製品でした。穴の空いたジャンパーは、よく見るとカシミア製でした。

・「イートンで得られる良質な人脈が、子供の人生を最後までしっかり支えてくれる」。

その次のパーヴィス家のインタビューも興味深かった。写真の中のパーヴィス家の家長、正真正銘の上流階級のジェントルマンであるが、スーツ姿がゆるゆる。ずるっとさがったブルーの靴下と足を組んで上がったトラウザーズの隙間から脛が見えている。ネクタイの赤とシャツのパープルと靴下の色もあってない。だけどそれでOK.。ホンモノの紳士の余裕ですね。えてしてホンモノはゆるくてもホンモノだから何をしても許される。それにあこがれる部外者が、形の上でのマナー(脛を見せてはいけないとか色を統一とか)だけを厳格になぞればなぞるほど哀れに見えるというジレンマ(^-^;

学生の頃の、スノッブなカジュアルダウン。年をとってからの、ダサダサ演出。本場の紳士の、かくも高度な排他意識というか特権意識にはかなわないよねえ。

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