ジェレミー・アイアンズ主演「リスボンに誘われて」、一足早く拝見しました。

ひょんな偶然から女性を助けた、枯れた初老の教師が、
導かれるまま、地味な生活を放棄してリスボンを訪れ、
本に書かれた革命の記録をたどるうちに
自分の人生も花開かせていく…という静かでリアルな大人の物語。

豪華キャストです。ジェレミーのほかに、シャーロット・ランプリング、
クリストファー・リー、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、
メラニー・ロラン、ジャック・ヒューストンなどなど。
監督は「ペレ」などのピレ・アウグスト。

地味地味地味~(しつこい)な語りなのですが、あとから
ボディブローのようにきいてくる。

ベストセラーの映画化とあって、ことばが詩的で美しいです。

「人生の方向を決定的に変える革命的な瞬間というのは、
劇的なものではない。むしろ、信じられないくらい静かに訪れる」

そんなものです、たしかに。

革命は、いつも静かに訪れる。地味な生活のなかに、かすかな変革の声を聞き取ろうとする者だけに。

気になる人の一言が気になったら、聞き返しましょう。「いま、なんて言った?」と。

Photo
「リスボンに誘われて」

監督:ビレ・アウグスト
出演:ジェレミー・アイアンズ、メラニー・ロラン、ジャック・ヒューストン、ブルーノ・ガンツ、シャーロット・ランプリング
原作:パスカル・メルシエ「リスボンへの夜行列車」(早川書房刊)
配給:キノフィルムズ
(c)2012 Studio Hamburg FilmProduktion GmbH / C-Films AG / C-Films Deutschland GmbH / Cinemate SA. All Rights Reserved.

9月13日、Bunkamuraル・シネマほかにて全国ロードショー

2 返信
  1. unknown
    unknown says:

     魅力的な映画情報ありがとうございます。アクターの方々の名前を見ると、愛の嵐、ベルリン天使の詩、蜘蛛女のキス、黄金銃を持つ男、などのタイトルが自然と頭の中に浮かんできます。
     チンクアンタの年代なのでいたし方ありません。おそらく、単館上映の扱いになるのだと思われます。期待して、テアトルに足を運びたいと思います。

    返信
  2. kaori
    kaori says:

    >unknownさま
    往年の名作の数々ですね。名前を挙げた名優がみな枯れた役割で出てくることに時の流れを感じたのですが…。これから!の若い俳優たちとのコントラストにもまた感慨深いものがありました。
    時代に逆行する、静かな映画です。

    返信

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