2015年あけましておめでとうございます。

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本年が読者のみなさまにとりまして佳き一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

元旦は、初詣を終えてから六本木ヒルズで映画。「ゴーンガール」を。フィンチャー監督だからぬくぬくとした話は期待していなかったとはいえ、まったく先の読めない、コワおもしろくて目が離せないスリリングな人間劇場でした……。

一言なにか書くと、ほかの大事なことが抜け落ちそうになるような、重層的な読み方ができる映画。人間って複雑。とりわけ近い関係でズレが起きると、周囲の状況の変化でいかようにも狂気へと変質していく。見た目と現実は必ずしも一致しない。理想の自分を演じているとどこかでひずみが生じていく。理想のカレシにしてもそれが「背伸び」の結果であるならばどこかで破綻が訪れる。憎しみや復讐心を持ち続けることによって相手に依存することもある。「不幸」を引き受けて生きることが必ずしも不幸ではないかもしれない。たんに「あっちの世界へ行っちゃった(gone)女」「サイコパス」として片づけられない、普遍的な心の闇を考えるヒントがたくさんちりばめられている。

ポジティブ思考で願うことなんでも引き寄せられるとか幸せに満たされて周囲もハッピーにしようみたいな、つるんとした丸文字言説に食傷気味だったので、この重たさはちょっと痛快でした。

とはいえ、映画だから(笑)。現実世界においてはいかなる深みにも澱みにもはまらず、さらさらと上善如水を保ち、軽やかにポジティブにハッピーに過ごしたいものです…。難しいからこその、あくまで希望ですが。フィクションで重苦しくコワい世界にどっぷりひたるのは、そのための予防注射のようなもの?

本年も根は地味に慎ましく不器用でも深く張りながら、行動は明るく表情は晴れやかに原稿は軽やかに講演はハッピーに社交はさらりと……できればいいなあと厚かましく思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

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