2015年8月22日
「グレートビューティー」DVDで。
ローマの遺跡や貴族の館をはじめとする名勝地を、アットリーニの美しいジャケットをまとった「書かない作家」ジェップが、才能を浪費しながら快楽的・哲学的にさまよっていく。
セリフは少ないけれど、いったん発せられるや、重い。
打ちのめされ息がとまりそうになったのは、104歳の老修道女のエピソード。贅沢をきわめる食卓でもてなされるなか、極貧が生んだ無数のシワに刻まれた修道女は重い一言を発する。「私は貧しさと契りを結びました。貧しさは語るものではない。貧しさは生きるものです」。膝を屈し、一段一段、キリストを見据えて階段を上っていく修道女の「グレートビューティー」は忘れられない。
ことばにすればするほどその感動に届かなくて虚しくなるような、圧倒的に力強い映画。
関係ないですが、私の祖母は103歳になろうとしていて、まだまだ健康で元気です。
返信を残す
Want to join the discussion?Feel free to contribute!