img161WWD 8月31日発行 Vol.1876.  ルイ・ヴィトン ジャパン元社長の秦郷次郎さんの巻、最終回。

「秦:『ラグジュアリー・ブランド』というのは比較的新しい言葉ですよね。かつて、われわれがブランドとかブランドビジネスと呼んでいたときにはファッション・ブランドかトラディショナル・ブランドという区分けでした。ラグジュアリーという言葉は『コーチ』が本格的にマーケットに参入するときに『アクセシブル・ラグジュアリー』とか『アフォーダブル・ラグジュアリー』と自らを定義したときに初めて使われた言葉だったと記憶しています。それと同時にブランドがアイテムの幅を広げてきてファッション・ブランドとトラディショナル・ブランドの境界がだんだんなくなってしまった。そこでラグジュアリーという新しい言葉でくくらないと共通の概念にならなかったということではないでしょうか。まさにその典型がマーク・ジェイコブスが入ってきて、ファッションの要素を加えた『ルイ・ヴィトン』だったと思いますね」

そうだったのか…。コーチが「アクセシブル・ラグジュアリー」(手に入るラグジュアリー)と言いだした時に、はじめて「ラグジュアリー」が意識されたということでもある。なんと皮肉な。

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