朝日新聞のアフロ編集員、稲垣えみ子さんの「ザ・コラム」。9月10日(木)では、衝撃の退社宣言。inagaki emiko

さびしい気持ちと、稲垣さんのさらなる「開花」を期待したい気持ちが錯綜して、何度も読み返した。誠実に書かれた名文だと思う。

「もしかして、私はマスコミにいながらコミュニケーションをしてこなかったのかもしれない。新聞とは正しいことをキチンと書いて伝えるものだと思ってきました。でもそうしてがんばって書いた記事の反響は驚くほど少なかったのです。わずかな反響は苦情と訂正要求。『正しいこと』には別の『正しいこと』が返ってくる。それは果たしてコミュニケーションだったのか。

自分のこととして世の中を見たこの一年、痛感したのは何が正しいかなんてわからないということです。皆その中を悩みながら生きている。だから苦しさを共有するコミュニケーションが必要なのです。なのに分からないのに分かったような図式に当てはめて、もっともらしい記事を書いてこなかったか。不完全でいい、肝心なのは心底悩み苦しむことではなかったか」

「人々が分断され攻撃的な言葉をあびせあう今、これほど広い人に読まれる新聞は奇跡です」

もっともらしい記事に収束させねば、という暗黙の裡に勝手に自分に課しているプレッシャー。私にもある。ほんと、考えてみたらそれって実につまらないですね。良識ぶりっこ。最後に伝えてくださった正直な言葉、私も自分の問題として受け止めました。

違うステージでのご健筆を心から楽しみにしています。いつかどこかでお目にかかれる機会に恵まれることを祈りつつ。

 

 

 

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