ウェス・アンダーソン監督の「グランド・ブタペスト・ホテル」DVDで。いまさら、ですが。grand budapest

豪華出演者の名前が並んでいるし、ピンクのホテルのたたずまいが愛らしいしで、もっとのほほんとしたオムニバス映画か何かと想像していたら、ぜんぜん違った。きなくさい時代の冤罪逃亡劇が続いて、じわっとくる大団円。なのだが、練って練って練られたストーリーまでどうでもよくなるくらい、ディテールがユニーク。ほんの、ちらっと映るだけの一瞬一瞬のシーンに、ここまでやるかという「こだわり」(NGワードですがあえて使う)があって、それが観客に「大切にされている」という感覚を与える。ダレたシーンがかけらもない。

徹底的に細部までぬかりなく作りこまれた飛び出す絵本のような。荒唐無稽なんだけど懐かしくて楽しい。これがアンダーソン印。レイフ・ファインズ様、老嬢の「必要」にまで応えてしまうコンシェルジュにはまり役。各国老舗ホテルコンシェルジュのネットワークシーンにも爆笑しました。

ホテルマンの制服、ナチス風軍部の制服、いちいち目を凝らしたくなるほどおしゃれ。ウェス・アンダーソン自身、いかなるときにもスーツを着て過ごすというマニアックな変わり者で知られますが、映画の衣装に対する強い愛情もうかがえます。まさかここまでと思わせる細部まで、とことん丁寧に作られた作品は観客を幸せにする。実感。他の多くの場面でも同じことが言えますね。thegrandbudapestho_2785551k

 

0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です