母と子供が親密に過ごす様子をとりわけ多く描き続けた、アメリカの女性画家。
“There’s only one thing in life for a woman; it’s to be a mother… A woman artist must be… capable of making primary sacrifices. ”
カサット自身は結婚もせず子供も産まず、自立し、アーティストとして強く自由に生き、そのことを誇る名言も、壁に記されていました。
“I am independent! I can live and I love to work. ”
(1878頃のセルフ・ポートレイト Photo from Wikimedia Public Domain)
カサットもすばらしかったのですが、意外に面白かったのは、横浜美術館所蔵の絵が飾られる常設展。
バーサ・ラムの版画、とりわけ「芳香」と題された作品は、ビアズリー風なのにヨーロピアンな退廃がなく、軽やかで洒落ていて、しばし釘づけに。
五姓田義松、伝・五姓田芳柳、片岡球子、エドワード・スタイケンの作品は、多様な文化の要素がブレンドされていて、強い印象が残りました。好みの問題ですが、やはりどこか「ヘン」だったり「やりすぎ」ていたりするものに惹かれます。
この日にいちばん揺さぶられたのは、これでした。渡辺幽香の「幼児図」。1893年に描かれた絵。
(Photo from Wikimedia Public Domain)
この坊や、石臼を腰につけられているんですね。動かないようにするためでしょうか。でも泣いたりなんかしないで、右手でぐわしとトンボをつかまえているんですよ。力強い生命力がユーモアと哀しさとともに伝わってきて、魅了されました。
上の写真はパブリックドメイン(著作権フリー)からですが、展示されていたものは赤ベースの凝った額縁に入れられており、それがまたこの絵の迫力を増しています。
久々のみなとみらいでしたが、高層建築や新施設が増え、印象が一変。
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