ヴィスコンティ「家族の肖像」デジタルリマスター版が、11日より岩波ホールで上映されます。

10日(金)朝日新聞、11日(土)読売新聞に掲載される広告のコピーを書きました。

家族の肖像 コピー

39年前の映画ってこんなにもゼイタクだったんですね。スカッとするとか感動するとかというわかりやすいフィールグッドな感情は与えてくれません。この世の人とは思えない美男美女が、ゴージャス極まりない衣装に身を包み、圧倒的に美しいインテリアの中で、不快な、あるいは掘り起こされたくない感情を、ぐいぐいえぐってきます。見るだけで心が鍛えられそうです。

表層だけ無難な「いい人」をやりあっている人間関係にげんなりしている人は、倒錯した快感を味わえるかもしれません。ヴィスコンティは、クセになります。

kazoku no shouzou pic

 

シルバーナ・マンガーノが着る衣装の数々を見るだけでも眼福です。このファーを見よ。フェンディと衣装デザイナー、ピエロ・トージとのコラボ。今回のデジタル修復版は、2013年にフェンディがミラノに新旗艦店をオープンした際の記念プロジェクトの一環として制作されています。

kazokuno 2

2 返信
  1. たけい
    たけい says:

    ヘルムートバーガーがホント美しいんですよね。
    劇場で観た唯一のヴィスコンティの作品です。
    巨匠が死を予感しながら作った芸術品ですね。
    確かに見るだけで心が鍛えられますね。

    返信
    • Kaori
      Kaori says:

      >たけいさん
      出てくる俳優、みんな美術品のようですよね。
      私はまだ若かったころ、「山猫」を劇場で見て
      眠ってしまった黒歴史ありです。笑
      今なら違う見方ができそう。

      返信

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