(少しネタバレありなので、これからご覧になりたい方は、映画を観たあとで読んでくださいね)

アレックス・ガーランド監督「エクス・マキナ」。森の中にある閉じられたハイテクの豪邸のなか、IT企業創業者が、AIロボットを開発していた…。閉じられた空間のなか、AIエヴァと言葉が通じない「キョウコ」と若い男と創業者の心理戦(と呼んでいいのか)が、寒々とした結末に向かって淡々とつきすすむSF。

「人間ドラマ」を想定していたら、あの結末はあんまりだ……。しかしこれはAIのからむストーリー。グーグルに情報をすべて提供しているような現代人は、絵空事には見えないはず。美しいAIが、若い孤独な男を自分の目的のために動かすことなど簡単になるのですよね、そりゃあそうでしょうね。

感情の盛り上がりを拒絶するような、ひんやりとシュールな恐ろしさが残る映画。

エクス・マキナ(機械によって)は、古代ギリシアの演劇用語「デウス・エクス・マキナ」に由来することば。芝居の内容が錯綜して、解決困難な局面にきたとき、絶対的な力をもつ「神」が、舞台上からクレーンのような仕掛けで降りてきて、物語を解決する、という手法です。「実はぜんぶ夢でした」という夢オチもこれに相当。一種のずるい手法なので、タブー視する人もいます。

どうにもならない問題をたくさん抱える人間社会の雑踏に、エヴァが降り立つ。この後は……。

 

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