尾原和啓さん著『ザ・プラットフォーム』(NHK出版新書)。マッキンゼー、リクルート(2回)、グーグル、楽天など11社を経験して、今、インドネシアのバリ島に住みながら企業の役員を務める尾原さんによる、「プラットフォーム」の具体的な解説。

そもそもプラットフォームとはなにかというと、アップルやグーグル、フェイスブック、アマゾン、ヤフー、ウィンドウズなどをイメージするとわかりやすいですが、完成された最終製品を提供するのではなく、他の人がそれを「土台」として利用して、サービスの提供を行えるような場。プラットフォーム戦略とは、そのような場を作り、他者が参入しやすいように構築して、より高い価値を顧客に提供しようとするもの。

そのような戦略で成功、または失敗した企業やサービスの生々しい実例が興味深かった。

以下は、覚えておきたいと思ったキーワードのメモです。

・Deep Optimistic : 短期的な困難に対処しながら、長期的な未来に対しては楽観的でいること。

・ethics & ethos : 倫理を意味する「ethics」は、元々はけもの道を意味していたethos(習慣、性格)が語源。動物が踏みしめた道がけもの道になるように、私たちが下した判断ひとつひとつが、次世代の倫理となる。

・ビジネスモデルの重力

・Shared Valueを知ることで、その企業が次にどこへ行こうとしているのかわかる。

・Liberal Arts : 教養を意味するリベラルアーツだが、原義は「人を自由にする技術」。かつては言語と論理学を重視。それを知ることによって、人間は政治や法律、文化の仕組みを理解し、自由になれた。その意味で、プラットフォームの知識は現代のリベラルアーツ。

・純粋想起:そのジャンルを表すのにまっさきに思い出されるもの。バンドエイドとか。商標なのに、そのジャンルすべてを表す。その意味で「ゼクシィ」は発明。結婚にまつわるすべてのプロセスを表す純粋想起となった。

・「幸せの迷いの森」。

・インターネットのイメージが悪い⇒「だったらインターネットと言わなければいいじゃない」(i modeの松永さん)

・コミュニケーション消費の本質はTシャツ

・「気分というものは、いつも悪いもの。だから、幸福とはすべて、意志と自己克服とによるもの」(アランの「幸福論」より)

・「あなた vs. わたし」ではなく、「あなたとわたし vs. 目的と課題」

・相手がちょっと得する取引を繰り返すと、自分が最終的に利益を得る

 

人も、プラットフォームになれる。尾原さん自身も人と人とをつなぐプラットフォームになっている。という話に、未来への希望を感じられた本。まったく無意識的だったが、その意味では、私も知らず知らずのうちに小さなプラットフォームのようなことを提供していた。笑。頼まれると(頼まれなくても)すぐに人を引き合わせるとか紹介するとかコーディネートするとか。根本のところで、自分を頼ってくれた人を信用しているのです。まれに裏切られてひどい目に遭い、おひとよしすぎる、と自分がいやになることもあった(いまもまさにそのダメージ修復中…)が、振り返ってみれば、トータルでみると、忘れたころに思わぬ形で「お返し」が返ってきたものだった。そのままPay Forward with Deep Optimistic でいっていい、と背中を押されたような気分。きっとなんとかなるだろう。

 

 

 

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