ソフィア コッポラの新作「ビガイルド」試写拝見しました。


南北戦争3年目の南部の森。いつも砲声が遠くで聞こえている。そんな森の中に建つ閉じられた洋館、女の園に、傷ついた北軍の兵士が一人、入りこむ。

男のフェロモン一滴があらわにしていく女のあんな面こんな面。男にとってはハーレムのはずがとんでもない展開に。白日夢のように描かれる、ソフィア印のブラックユーモアがちりばめられたグレーな世界にニヤリと笑いました。男性の観客には、ホラー映画に見えるらしいですが。


クリント・イーストウッドが70年代に主演した「白い肌の異常な夜」のリメイクであるようです。監督はドン・シーゲル。この邦題は誤解を与えますね。The Beguiled という原題から伝わってくるのは、たぶらかされた人、喜ばされた人、だまされた人。それはどっち? というような問いかけ。

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ソフィア版ではガーリーな精神面が印象深く描かれていて、やはり(これまでのソフィア映画のヒロインたちと同じように)「私をここから遠く離れたどこかへ連れて行って」という心の叫びあり。

John: If you could have anything, what’s your biggest wish? If you could have anything in the world, what would it be?

Edwina: Anything?

John: Yeah. Anything.

Edwina:To be taken far away from here.

19世紀半ばのアメリカ南部のファッション、インテリアも美しく、ろうそくの光と自然光だけをつかった照明のもとに撮られるシーンは、状況の怖さをいっそう引き立てます。93分でさらりとひとつの物語を描いてみせた佳作。「さらり」と見せて満足感を与えるためには多大な労苦が支払われているはずです。Respect.

 

☆☆☆

『The Beguiled /ビガイルド 欲望のめざめ』
2018年2月23日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開
監督:ソフィア・コッポラ
キャスト:コリン・ファレル、ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング
提供:東北新社
配給:アスミック・エース
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