ネイルサロンが流してくれていた韓国のテレビドラマ「星から来たあなた」。

キム・スヒョンとチャン・ジヒョンのラブストーリーなのだが、主人公の男性が400年間地球に住んでいる宇宙人という荒唐無稽な設定にもかかわらず、時空を超えた壮大なラブストーリーの王道をいき、感情をゆさぶりまくる。あまりの面白さに、徹夜で全部観てしまう。どのシーンも楽しくて、切なくて、美しい。最後は号泣で魂が洗われる。脚本、演技もさることながら、ファッションもメイクもインテリアのセットも音楽も洗練または計算されており(コートを着たまま高級レストランで食事というのはいただけなかったが)、韓流のレベルの高さを思い知らされました。っていうか2014年の主要アワード総なめのドラマだったのですね。知らなかった。出会えてよかった。

感情がスカスカに乾きかけているときに生き返らせてもらえる感じ。エモーションのパワー強力。

 

 

梅雨明け宣言だそうです。記録的に早い梅雨明けらしいですが、あまり梅雨を経たという印象がない。今年の雨量は大丈夫なのでしょうか?

 

懸案の原稿をひとつ仕上げてから、夜はバースデーが同じ友人との、恒例のお誕生日会。いつもサプライズな場所を選定していただくのですが、今年は築地。

というか私は築地本願寺を初めて見たのであった。お寺というよりもむしろモスクといったイメージで、外国の宮殿か美術館みたい。柱も壮麗。築地一帯は、爆撃にあわず、戦前の建物がそのまま残っているのだそうです。銀座からほんの少し離れるだけなのに、がらりとイメージが変わる地域。いままで用事がとくになかったので来ていませんでしたが、東京は奥が深いですね。本願寺のなかにあるカフェは昨年リニューアルオープンしたそうなのですが、いまどきなロゴ、メニュー、インテリアで、穴場的なカフェでした。フードのメニューが充実していたので、次回は食べにきてみたい。

 

向かったレストランは、築地魚市場エリア(ここも初めて通りました。外国人だらけで、湿った熱風といい、においといい、雰囲気といい、アジアに旅行に来たような錯覚)のどまんなかにあるイタリアン、「パラディーソ」。

一歩足を踏み入れると、一転、南イタリアに来たようなにおいと雰囲気。イタリアの家庭的なレストランのムードで、またまた瞬間移動でイタリア旅行に来たような錯覚。地下におりていくトイレの位置やインテリアまでイタリア映画に出てくるような感じだし、サーブしてくれる方も(日本人だが)イタリア人のような雰囲気で、この世界観の演出はなかなか楽しい。

魚市場がとなりなので新鮮な魚介類をふんだんに使った料理のメニューが並ぶ。

魚介のバジルパスタ、カサゴのアクアパッツアが絶品でした。

バースデープレートもイタリアの伝統的なドルチェのオンパレードで、美味しかった。ボリュームもたっぷりで、おなかいっぱい。すてきなおもてなしをありがとうございました。

今年は長い夏になりそうですね。最後に支えてくれるのは体力。みなさま、健康に気をつけて充実した夏にいたしましょう。

株式会社ヒロココシノ、ニッコー株式会社、ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町のスタイリッシュなコラボレーションが実現しました。

近年はアーティストとしても活躍の場を広げているコシノヒロコさんデザインの食器「墨の瞬(すみのとき)」と和食のコラボレーションによる「SUSHI KAISEKI “墨の瞬間”」が、6月29日(金)~9月30日(日)までお楽しみいただけます。ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町「WASHOKU 蒼天」にて。

昨夜はそのお披露目の会がおこなわれました。


コシノヒロコさんによるアートは食器にとどまらず、のれん、絵画、ナプキンなどにいたるまで取り入れられており、鮨カウンターもがらりとアートな空間に変貌しています。

夜景を背景に飾られるこの日本酒たちもいつにもましてモダンに見えます。



SUSHI KAISEKIは、お造りから壺焼き、握り寿司、最中寿司(←楽しく絶品!)、竹皮寿司、デザートにいたるまで計7種のお料理のコースで、それぞれに合うお酒7種~9種をペアリングすることもできます。

 

 


パーティーは、コシノさん、ニッコー社長の三谷明子さんによるご挨拶、そしてザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町支配人の大森伸翁さんによる乾杯の音頭で開始。


ギャラリー自慢の見た目にも美しく美味しいお料理。

お酒のラインナップもすばらしく。いわば異業種に近い3社の関係者が集まりましたが、とてもオープンな雰囲気であちこちで新しいご縁が生まれ、盛会のうちに終了。


中締めのご挨拶は、プリンスホテル東京シティエリア統括総支配人の武井久昌さん。写真左から、三谷さん、コシノさん、武井さん。


驚いたのは、金沢に本社をもつニッコー株式会社社長の三谷明子さんが富山中部高校の同窓生であったこと! 世界は狭いですね。

 



コラボレーションのテーブルウエアは、プリンスギャラリーのホテルショップでも購入できます。このショップは、厳選された日本のアイテムが揃い、外国人にも大人気のホテルゆかたやオリジナルアロマ、ケーキも扱っています。


レヴィータでスタッフおつかれさま会。この日はほぼ満月で、レヴィータの華やぎもひとしお。

 

<追記>

その後、ニッコー社長の三谷さんとやりとりをして明らかになったことですが、三谷社長の弟さんは私とは中部高校33回という同期で、日医工社長の田村友一さんとのこと。日医工には10年ほど前ですが講演にお招きいただいたこともあります。姉弟で優秀な経営者でいらっしゃるのですね。

25ans 8月号発売です。

ロイヤルウェディング大特集。ハリー王子とメーガン妃の結婚式のあの感動がよみがえる永久保存版ですよ。

私も語り尽くしております。写真も25ans ならではの美しくゴージャスなものが豊富です。ぜひ!

7月にスペインのマヨルカ島でおこなわれるカリナリー・サファリ(Culinary Safari) については、以前にもご紹介しました。

地中海のマヨルカ島セントレジスを会場に、5大陸から選ばれた傑出したシェフが腕を競いあうというグルメイベントです。今年は7月20日(金)の夜に行われます。

5大陸から選ばれた今年の7人のシェフの一人が日本人の高橋賢さん(47)。ザ・プリンスギャラリー紀尾井町の和食「蒼天」のシェフです。

ちなみに選ばれたシェフのリストを再掲いたしますと、

・Paolo Casagrande (Momument Hotel, Barcelona), ミシュラン☆☆☆
・Joachim wissler (Althoff Grand Hotel Schloss Bensberg, Koeln), ミシュラン☆☆☆
・Stephanie Le Quellec (Prince de Galles a Luxury Collection Hotel, Paris)、ミシュラン☆
・Francesco Genovese (The Ritz-Carlton, Vienn)
・Stanislave Polesskiy (The St Regis Moscow)
・Markus Wonisch & Miguel Navarro (The St Regis Mardavall), ミシュラン☆
そして、
・Ken Takahashi (The Prince Gallery a Luxury Collection Hotel, Tokyo)

ミシュラン☆つきのレストランのシェフがなんと4ホテル5人もそろいます。このラインナップのなかに高橋シェフが選ばれているわけです。

 

この華やかな食の祭典のために高橋シェフが考案したWASHOKUメニューが完成しました。それは……マヨルカ島の海の色にインスパイアされた、Tempra Soba (と呼んでいいのでしょうか)。

器の下の方には深い緑の大江戸そば。フォークで食べやすいように短くカットしてあります。その上には塩ポン酢ゼリー。カツオだしを注入することで鮮やかな青になるそうです。さらにその上にはマグロの中トロ身+白ごま。万能ねぎの上に乗るのはスペインの高級食材カラビネーロ(エビ)の天婦羅。金箔シートで飾り付けてあります。細く上にのびる棒状の飾りも、そばです。和食をベースに、マヨルカ島の食材と海の美しさに敬意を表した、高橋シェフの個性炸裂の独創的で華麗なWASHOKUです。

ちなみにWASHOKUとは、伝統的な日本料理の技とダシを基本にしつつ、中華料理や西洋料理のスタイルを取り入れた、グローバル&アーティスティックに発信する新・和食。

とはいえ、ここまで大胆に変身してしまうと、いったい和食の定義って何なのだろう?と思いますよね。高橋シェフによれば、彼が守り抜く日本料理らしさとは、「ダシ。旬の素材。ミリ単位の盛り付け」。

ただし、盛り付けに関していえば、伝統的和食が「面」で構成されるのに対し、WASHOKUにおいては、立体的に建築のように組み立てていくのだそうです。伝統的和食では「右から下がってくる」盛り付けをするのだそうですが、そのあたりは自由な発想で「積み上げて」いったりもする。

メニューを作るときも、高橋シェフは、建築家が設計図を描くように、まずは、文字で書いてみるのだそうです。その段階で「できた!」と感じたらようやく実際に創りはじめ、盛り付けをして、完成させる。あれこれ試作しながら完成させていくのではなく、先に理論的に設計図を組み立てるという、いろんな意味で建築家タイプの料理人。

無口で思索型の職人さんに見えますが、座右の銘は「笑う門には福来る」。Fortune comes by a merry gate. 親方の顔色をうかがいながらピリピリして作るよりも、笑いながらリラックスして作る方がはるかによい厨房の環境が生まれ、結果的においしいお料理を提供できるという学びから、常に笑顔でいるように努めているのだそうです。

おうちではどんなお料理を食べるのが好きですか? 「焼肉ですね!」

WASHOKUの次はどんなお料理に挑戦したいですか? 「一度、純和食に戻りたい」

……こういう天然なところがなんとも素敵なシェフです。マヨルカ島でのご健闘を応援します。みなさんもぜひ「蒼天」に出かけたら高橋シェフに励ましのお声をかけてあげてくださいね。

 

 

 

ビジネスランチで神宮前の「ラドニス」(L’adonis)。

外苑前から10分ほど歩くのですが、その価値はあるすばらしいレストランでした。

お皿やカトラリーのチョイス、バターの並べ方から、お料理の盛り付けのセンスにいたるまでビジュアルは完璧で、ひとつひとつがアートのよう。歓声の連続。

見た目ばかりだけでなく、バランスのとれた豊かなおいしさで、それはもう感動しました。

シェフの入江誠さんと、オーナー兼サービス人の坂井ひろしさんは、ミシュラン二つ星「ピエール・ガニェール・ァ・東京」で出会ったのだそうです。

こじんまりしたお店ですが、インテリアも選び抜かれており、ぎらぎらせずに上質な落ち着きが漂う空間です。


今度は夜に伺いたい。お招きいただきありがとうございました。

ラドニスは「幸せを招く」という花言葉をもつレストランだそうです。たしかに、これほど人を幸せにしてくれるお店で会食すると、面白いことにその後のビジネスも必ずうまくいくのですよね。ポジティブな発想がどんどん湧いてくる。ビジネスにおけるレストランの力、侮りがたし。

 

イギリスのラグジュアリーブランド(英国王室御用達)Asprey の秋冬新作バッグ発表会。青山の金田中にて。

イギリス本国よりマーケティング・コミュニケーションのトップであるロレーン・クレイグ氏とレザーアクセサリー部門のディレクターであるヒラリー・ルイス氏が来日、素敵なプレゼンテーションがおこなわれました。

ロレーンはアスプレイというブランドの解説。1781年創業で、今年で237年になるイギリス最古のラグジュアリーブランドであること。1847年にニューボンドストリートに旗艦店をオープン、二階には独自の工房があり、クラフツマンシップを大切にしていること。「アスプレイ」のパープルの包装そのものが喜びになっていること(フランスのエルメスのような立ち位置?)。英王室のメンバーにも愛され続け、先日のロイヤルウェディングでメーガン妃がつけていたアクアマリンの指輪がアスプレイのものであること。

映画界でも愛され、レッドカーペットのみならず、「タイタニック」「マッチポイント」「ツーリスト」などの作品内でも使われていること。

などなど、ザ・ブリティッシュスタンダードを世界に示し続けるブランドとしてのアスプレイがわかりやすく親しみやすく伝わる内容でした。

そしてヒラリーは、今期のハンドバッグコレクションについて解説。インスピレーションの源はキューガーデン。エキゾチックな植物ばかりではなく、建物からもヒントを得て、今シーズンのカラーコレクションが展開されています。

クロコダイル、リザードの素材で作られた、鮮やかな発色の高級感あふれるハンドバッグは宝石のようなたたずまいで、ため息ものです。

こちらは私の一目ぼれバッグ。A4が入るこんなおしゃれなバッグがほしいのですが、ほんと、レアなのですよね。

今回もいつものように、「A4が入るバッグ、パーティーバッグ、シューズケース」が一体となったバッグを作ってほしいとプレゼンしたのですが(バッグメーカーの方に会うたびに提案しています)、難しそうねえ……と首をひねられました。そもそもラグジュアリーブランドは、持ち物が少なくてよいノーブルな方々用で、私のような仕事人間はあまり想定されていないのかもしませんね。

どなたか私と一緒にコラボして理想のバッグを作ってくれませんか? いちいち帰宅してバッグまで持ち替えたりすることの難しい日本では需要があるはずなのですが。デザインの構想、御社にプレゼンにまいりますよ~!

その後は、ロレーン(左)、ヒラリー(右)を囲んで、金田中のお料理でランチ。

アスプレイは日本では3店舗しか扱っていないのですね。銀座のサンモトヤマ、大阪のリッツカールトン、そして大阪の高島屋。全世界でもかなり限られた店舗の展開です(ロンドン、ニューヨーク、ビヴァリ―ヒルズ、マイアミ、サンモリッツ、そして日本の3店)。大量生産できるものではないので、一点一点、丁寧に作り、販売しているそう。ハンドバッグも世代を超えて受け継がれていくものなので、3世代で使い続けるということになれば、コストパフォーマンスはよいかも(この手の計算はラグジュアリーブランドがよく使うマジックでもあるのですが。笑)

 

アスプレイジャパンの中村之夫さんは、上の花柄バッグと同じアップリケを施したジャケットでご挨拶。写真でははっきり見えなくて恐縮なのですが、左胸にお花のアップリケがあるのよ。さすがブランドへの愛が大きい!

アスプレイの魅力が伝わるすばらしい発表会でした。お招きいただき、ありがとうございました。

 

☆☆☆☆

 

 

発表会の後はシティホテルのデイユースを使って4時間こもって原稿を書き上げて送り、「心斎橋リフォーム」副社長の内本久美子さんの出版記念パーティーへ。華やかな方々が大勢お祝いにかけつけていらした盛会でした。内本さん、おめでとうございます。

会場で久しぶりにデヴィッド・W・マークス氏にもお会いしました。「AMETORA」日本語版はなんと3刷ですって! 新作の構想も伺いました。中央はイラストレーターの穂積和夫先生。穂積先生も近々、新しい本をご出版されるとのことです。(たまたま3人ともブルーを使ったコーディネートでした。笑) 旺盛な創作活動に刺激を受けます。私も加速して書いていかないと、あっという間に一年も半分。

横浜美術館「NUDE」展。

コンテスサロンにも来てくださった、パトロンアートプロジェクト主宰の菊池麻衣子さんにお誘いいただき、鑑賞しにいきました。

今月24日で終了なので、ぎりぎり間に合った。いやそもそも、NUDE展にちなんだUOMOの特集記事で「人はなぜ服を着るのか」とか語っておきながら行っていなかったというのはどうなんだ。笑。



平日の日中なのに大盛況。とくに写真撮影可のロダンの彫刻の周囲は混雑。男性のほうの筋肉の作り込みの迫力ときたら。女性の背中は意外にあっさり作ってあり、作者は男の人が好きなんだなというのがよくわかる。


この部屋は周辺に飾ってあるピカソのモノクロの絵なども楽しかった。

日頃は服を着た人のアートや写真を見るのが仕事であったりもしますが、ヌードは着衣姿と同様に、時に着衣姿以上に饒舌ですね。

麻衣子さんと互いの知識をああだこうだと交換しながら鑑賞するのはとても楽しく勉強になりました。議論しながら見ると、一点、一点のアートも印象に残りやすいですね。ありがとうございました!

The Undressed is vulgar — The Nude is pure. (By Robert Green)

 

昨日の地震で被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。

帰宅困難や、買い物困難(商品が店頭からなくなる)などの混乱やパニックが起きていることを知人のSNS投稿などから知りました。余震の不安も含めてたいへんな状況が続いていることと拝察します。

千葉の連続地震、群馬の地震、大阪の地震、そして世界各地で起きている火山の噴火……。地球の怒りのようなエネルギーを感じる日々ですが、いつどこで自分や家族が巻き込まれるかわからない。心配しはじめると行動を自粛したくなるのですが、でもやはり、そういう状況だからこそ、縁あっていただいた機会をまっとうするためいつも以上にフルに活動しておかなくてはならないし、どこにいても冷静におだやかに対処できるようセルフコントロールを意識しなくてはなりませんね。私自身が小心者だったりするので、不安に陥りそうになったら、まずは、深呼吸。

なにがあってもいいようにまずは締め切りのある原稿チェックを終えておかねばといつもより少しだけ早起きして(2:30)仕事にかかります。起業したらこれまで以上に大量の、しかも多面的な(時には未知の)能力を試される仕事を続々といただくようになり、感謝とともに、今まで以上にひとつひとつの信用を重ねていくことの重みを実感しています。人から求められ、応えられるうちが花だと思って、目の前の仕事に没頭します。花の期間は短いこともよくよく知っている。重要な将来選択の機会に「老後の安心」を選択しなかったことを、絶対後悔しないようにしたい。

読者のみなさま、どうぞ身辺にお気をつけて無事にお過ごしください。

半・分解展名古屋トークショウは、当初の予定よりもさらに増席して満員御礼?

80名ほどの名古屋のお客様、年代もバリエーション豊かだったと思いますが、みなさまとてもよい方ばかりで楽しそうな表情でご参加くださいました。ご来場いただきありがとうございました! 新世代のブランド価値の作りかた伝えかた、今後のお仕事や人生のヒントになれば嬉しいです。

そのまま会場にしばらく残り、お客様のご様子を観察していましたが、試着したり、写真をとったり、においをかいだり、ひっくり返してさわってみたり、キャプションに読み耽ったりと、とても熱心に勉強していらっしゃいました。

1910年代の服と現在の服の違い、とりわけ動きやすさの違い(100年前の服がはるかにラク)を、長谷川くんがギャラリートークとして解説。動きやすさの理由として、小さな三角形の布が袖の付け根にあしらわれていること、そもそも袖が始まる位置が違うこと、などを挙げながら、丁寧に説明していました。背中の幅も100年前の方が狭いのね。「背広」ではなく「背狭」。それもこれも彼が自分で分解したパーツがあるからこそ、説得力がある。

名古屋展も、盛況のうちに終了、ほんとうにおめでとう! 入場料をあえて高く設定し、マニアック度を深め、わかりやすさよりもむしろ自分の価値観を色濃く出す、それでも来たいというお客様層だけにターゲットを絞った結果、勝ちました。(#半分解展で検索するとお客様の感動ぶりを読むことができます。)もともと変態度の高いこういう展示は、広く浅くを狙わないのがかえってよかった。ブランディングに成功したということです。

こんなことを深く研究しているユニークな若い人は世界になかなかいないと思うので、これはぜひとも英語バージョンも含めた書籍化を望みたいです。服飾史学においても貴重だし、服作りに携わっている多くの関係者にも「実用書」として役に立つ(今回、彼が作ったパタンがどんどん売れています)ばかりか、こんなヘンなことをする日本の若者がいる(←もちろんほめことば)!と世界に発信することじたいに価値があると思う。長谷川彰良氏の情熱と行動力を信じ、彼とともに感動を分かち合ってくださるスポンサー大募集!

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そして実は……書こうかどうかとてもとても迷ったのですが、とくに隠す必要もない事実ですし、彼が内心どのような思いで名古屋展で休みなくお客様にサービスしていたのか、お伝えしておいた方がよいと思いましたので記します。

実は名古屋展開催の数日前、長谷川くんのお父様がお亡くなりになっているのです。数か月間、危ない状況ではあり、覚悟はできていたと彼は言いますが、その悲しみはいかばかりだったでしょうか。さらに、名古屋展開催を延期するわけにはいかないので、葬儀にも出られません。最終的に背中を押したのはお父様の言葉だったそうです。「オレが死んでもお前はお前の仕事をやりぬけ。葬式なんかに来るんじゃねえぞ」と。私も人の親なので、お父様のそのようなお気持ちもまた痛いほどわかります。息子としての彼の内心の葛藤はいかほどだったでしょうか……。

彼のお兄様の貴之さんも、葬儀などはすべて自分が引き受けるからお前は心配せずに名古屋展を完遂せよとバックアップし、義理のお父様(彰良くんの奥様のお父様)も名古屋展での受付を全日行うという形で支援してくださっていました。ファミリーが、悲しみや大変さを耐えて分かち合って、名古屋展を無事に成功に導いていたのです。

昨日は父の日でした。周囲にあたたかくサポートされながら、自分の使命に邁進し、成長し続ける息子の姿に、天国のお父様も喜んでいらしたはずだと思います。

<追記>

長谷川くんが彼自身のことばでお父さまへの思いを綴っています。こちらです。長谷川兄弟はまっすぐで、人との接し方においてもとても育ちの良さを感じさせるのですが、やはりそのように育てられたご両親がすばらしい方なのですね。