おそろしく遅まきながら、「ダンケルク」。

クリストファー・ノーラン、さすがの大胆な作風。陸・海・空で戦うひとりひとりの「戦士」の限界状況に焦点を置き、セリフを最低限にして、圧倒的な個人レベルでの生々しい戦争「体験」をさせる映画だった。


ハンス・ジマーの音楽というか音響がまたすさまじい。戦争というのは、大義など無関係、このような一人一人の不条理きわまりないサバイバル戦になるのだと生理的なレベルで実感する。


 

セリフも感情表現も少ないのだけれど、もっとも響いた会話が、これでした。

Blind Man: Well done, lad. Well done. (よくやった、ほんとに、よくやった)

Alex: All we did is survive. (生き残っただけだよ)

Blind man: That’s enough. (それで十分だ)

 

 

最後にチャーチルの演説からインスパイアされたセリフが流れるんですが、このタイミングでこのことばが流れることで映画が収束します。

「Never Surrender」スピーチと呼ばれる、オリジナルのチャーチルの演説はこのようなものでした。

“We shall go on to the end. We shall fight in France, we shall fight on the seas and oceans, we shall fight with growing confidence and growing strength in the air, we shall defend our island, whatever the cost may be. We shall fight on the beaches, we shall fight on the landing grounds, we shall fight in the fields and in the streets, we shall fight in the hills; we shall never surrender.”

 

 

日本政府の絶望的な惨状とそれを上回るアメリカのひどさ(それらに対して何もできない状況)を見るにつけ、再び恐ろしい時代に突入しているのではないかと思わざるをえないこのごろ。

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