ロンドンのフレグランスブランド、Miller Harrisの新作発表会。


テーマはForage. かき集めて収穫したもの、というような意味で、今ロンドンでクリエイティブな食文化のテーマとしても流行しているのだそうです。

都会の中に、隠された財宝を見つけ出すかのように、野生の植物を見つけ出す冒険。

ロンドンの47%をグリーンが占めていると聞いて驚きましたが、今回は、これまで知らなかった、無意識のうちに見過ごしていたロンドンの映像が流れました。「隠れたお宝」を探す冒険も楽しそう。

インスピレーションの源になった本が、John Renstenの ”The Edible City”。

“Once you start foraging, you’ll never look at the city around you in the same way again.”  (いったんフォリッジを始めてみると、自分のまわりの都市を、二度と同じように見ることはできないだろう)


というわけで、3つの作品が、CEOのサラ・ロゼラムさんのプレゼンテーションとともに紹介されました。

まずは、Hidden (On the Rooftop). ミツバチがとびかうロンドン、屋根の上の緑が生い茂る庭園、かすかな黄色の太陽、花粉と種がゆっくりと舞う……。そんなイメージ。調香師はベルトラン・ドシュフール。


 

 

二番目は、ピンクのボトルのLost (in the City).  シダが壁とコンクリートの間を縫うように生え、ビルのグレーの背景の上に広がる。この青とコントラストをなす野生のルバーブやピンクのシャープな茎。そんなイメージ。香りは3つの中でいちばんフェミニンです。

調香師はマチュー・ナルダン。

そして3つめは、Wander (through the Park). ロンドンを覆うイラクサ。小さなトゲで覆われた落ち着いた色の葉と茎が、豊潤な香りとみずみずしさを含んだ土の香りとまじりあうイメージ。

調香師は、こちらもマチュー・ナルダン。

ネーミング、香り、そしてサステナビリティを意識したパッケージなど、すべてにおいてミレニアル・ロンドンの風を感じました。提唱したいコンセプトは、Beauty Ordinary.  日常の身近な生活のなかに見つける美しさ。

香りともに供された飲み物は(シャンパンなどではなく)ヘルシーなクレンジングドリンク。

オーガニックでデトックスでヘルシーでオーディナリー、それが豊かでおしゃれといういまどきの世界。香りはさすがのミラー ハリス。イラクサの印象まで洗練されています。メモ帳に移った香りを自宅でしばらく楽しんでいましたが、空気の変化だけで晴れた日のロンドンの秋のような雰囲気になります(あくまで雰囲気のイメージね(^^;))

ルームフレグランスのコレクションも発売されております。
CEOのサラ・ロゼラムさんとの記念写真です。

 

すばらしいプレゼンテーションで、最新のロンドンのトレンドを学ばせていただきました。ありがとうございました。

*Miller Harris Forage Collection は10月31日伊勢丹新宿店先行発売。11月16日全国発売です。

 

芦田淳先生の追悼文です。共同通信配信で、各地の新聞に掲載していただきました。

新潟日報。

河北新報。


京都新聞。


日本海新聞。ほかにも続々。一人でも多くの方に芦田淳先生の功績と、幸運な人生を引き寄せたお人柄と生き方が伝われば幸いです。

見出しは各紙でつけるので、それぞれ違うのですね。

本文にも書きましたが、エレガンスというのは、たんに表面的に上品に取り繕っていることとは関係ないのですね。日々の時間の過ごし方、人や仕事との接し方など、長い時間の蓄積から生まれる、骨太で繊細なものです。コミットメントと愛なきところから、本物のエレガンスは生まれない。芦田先生から学んだこと。(私などはぜんぜん到達できてない高いレベルのお話。)Elegance Forever.

 この本もお勧め。

Table 9 Tokyo にて、ハバナ・ソーシャルクラブ「ハロウィーンセッション」。

グリーンを基調にハロウィーン仕様に飾られたTable 9 で、キューバのバンド、Alexander L.P & Puros Habanos によるライブ演奏を聞きながら、Tokyo Fusion Dining のコースを楽しめるハロウィーンスペシャルナイトでした。

仮装した大人のグループもいて、よい雰囲気。

バンドの演奏に合わせ、男女のダンサーがラテンなバネの効いたすてきなダンスを見せてくれました。

駐日キューバ大使ご一行もいらしていたのですが、途中から立ち上がって一緒にダンス、ダンス、ダンスでノリノリ。見ていたらこちらまで幸せに。(白いシャツの方がキューバ大使。) 踊り慣れていらっしゃるのよね。

 

キューバにちなむカクテルを披露するカクテルタイムも。数々の受賞歴を誇る門間輝典氏による派手に火を使ったパフォーマンスとクールなトークを楽しみながら、カクテルの完成までを鑑賞。ハロウィーン仕様のおしゃれなカクテル……というのはよいのですが、半分以上、生クリームでできているのを見てしまったからには飲み干すわけにもいかない。とても美味しいのですが、ジレンマでした(^^;)

Tokyo Fusion Dining はメニューも一新され、さらに美味しくなりました。


タスマニアサーモンのミキュイ キャビアのアクセント。サーモンがこんな厚切りで供されるのは珍しい。すっと溶けるような柔らかなサーモン。


キノコのクリームスープ カプチーノ仕立て。


真鯛のポワレ。


オーストラリア産牛フィレのグリル レフォールオニオンソース。

 

フロアスタッフもこんなふうに仮面でハロウィン風、360度夜景もほぼ満月つきで鉄板の美しさ。すばらしいホスピタリティでした!

 

ハーバード・ビジネスレビューの「ベストパフォーミングCEO」2018年版リスト。

1位にインディテクス(ザラ)のパブロ・イスラ、3位にLVMHのベルナール・アルノー、4位にケリングのフランソワ=アンリ・ピノーと、ファッション業界から3人のCEOが入っていますよ。上位5位に3人って割合としては多いですね。

そして14位にナイキのマーク・パーカーがいる。

インディテクスはリテール扱い、ほかの3社はコンシューマー・グッズという範疇に入れられています。

ファッションビジネスというのは時代を先取りしているところがあって、面白いんですよ。大胆な改革を勇敢に行った人が勝ちぬいていく、というのはどの業界も同じかもしれませんが。パブロ・イスラにもインタビューしてみたいものです!(メディアスポンサー大募集)

すでにベストセラーなのでお読みになった方も多いと思いますが、ナイキ創業者のフィル・ナイトによる「靴にすべてを。」 映画化してほしい創業ストーリー。

ナイキは昨年12月期の売上げ高という数字だけで見ると、ケリンググループよりも多いんですよね。LVMHに次ぐ業界第2位でした。ケリングは今年大躍進しているし、ナイキはコリン・キャパニックをキャンペーンに起用したことで(一時はバッシング騒動も起きたけれど結果として)株価も利益も上げている。12月期にどのようになっているのか、楽しみです。

 

それにしても最近のコラボブームにはやや食傷気味です。なんでもかんでもコラボすればいいってものでもないのでは。消費者もいいかげん飽きていますよ(飽きてるのは私だけ?) そのブランド(ないし人)ならではの純粋でとがっているものを表現していくほうが、逆に今は光って見えて、応援したくなります。コラボは20~30回に1回程度のほうが希少性が生きて、ゆえに話題性もある気がする。

とはいえ、いまの老舗ブランド×話題のデザイナーというのもコラボの一種なのか。サンローランに行ってもセリーヌに行ってもコラボではなくエディ・スリマン、という強烈な例もありますが。

午前中の講演と午後一の取材のあと、夜の会食まで時間があったので、品川プリンスNタワーにデイユースで滞在してみました。

Nタワーとは。モバイルネイティブな現代のビジネスパーソン、フットワーク軽く旅行を楽しむ今どきのグローバルトラベラーに向けて、さくさくと使いやすく快適なサービスを提供するホテルなのです。

滞在中はビジネスラウンジも使えます。

ひとり用の「集中用」ブースあり、打ち合わせ用のスペースあり、会議室あり、リラクシングルームあり。ドリンクも自由に飲めるし、朝はフリーで朝食も提供されています。

お部屋はスペースを最大限効率よく利用できるよう、センスよくデザインされています。机回りはコンパクトに機能が集中していて使いやすいばかりか、出窓があるので、実際のサイズよりもかなり広く感じられます。

 

持ってきてほしいものをお願いすると、デリバリーロボット、ハリー君が持ってきてくれます。ちゃんと「会話」ができて、かわいいのです。わたしはカールドライヤーを持ってきてもらいました。

5時間程の滞在を最大限に使って仕事をひとつ終わらせて仮眠まで。おまけに会食用の身支度も余裕で完了。チェックアウトもカードキーを返却ボックスに入れるだけ。カードキーがないとエレベーターも動かないのでセキュリティは万全です。贅沢なサービスはないけれど必要なものはすべてそろう。もたもた時間を費やす心配が一切ない。時間を少しでも有効に使いたい時には、こういうふうにホテルとつき合うのもよいですね。

こちらはいつもゴージャスなメインタワーのフラワーアレンジ。「Power of Flowers」。華道家、前野博紀さんの作品です。散る前にひとしきりエネルギーを大爆発させる植物の、優雅と刹那を表現したものだそうです。

Asprey とリッツカールトンホテルがコラボレーションし、アールデコスタイルのカクテルトローリーが作られました。お披露目に伺いました。

Aspreyは、1781年の創業以来、”It can be done(もちろん承ります)”の哲学であらゆるビスポーク製品を作り続けてきました。今回もリッツカールトンの気風に合うカスタム仕様とのことで、世界に3台しかないそうです。こちらはアジアに一台だけのトローリー。

下の段の左にあるのは、シルバーでできた飛行機型のカクテルシェイカー。宝石も埋め込まれており、あまりの美しさにしばし見入ってしまいました。

 

受注生産もしているそうです。トロリー本体は約420万円、デキャンタなど付属品を含めると、約900万円。

2019年春夏のバッグコレクションも展示されておりました。春夏にふさわしいパステルが多かったのですが、やはり間近で見ると、精緻な作り込みにため息が出ます。とボキャ貧になるしかない迫力のバッグ。

価格に糸目をつけず作られた、度はずれて美しいものというのは、強いエネルギーをもっていますね。エネルギーのおすそ分けをいただいた気分です。

リッツカールトンのハーブティー、香りも味も意外にしっかり濃くて好み。これはローズヒップがメインの「ビューティー」と名付けられたハーブティーでした。

 

 

Forbes Japan 12月号発売です。

パリでケリング会長フランソワ=アンリ・ピノー氏にインタビューした記事を書きました。4ページにわたり、本文のほかにケリンググループの最新情報が詳細に掲載されています。


 

 

 

アートやサステナビリティをどのように経営にとりいれるのか? あらゆる分野のビジネスパーソンのヒントになれば幸いです。

 

変わるラグジュアリーの定義、老舗ブランドのDNAとのつきあい方など、最新のラグジュアリービジネスを考えるうえで押さえておくべきことも満載です。私自身も、今年(現時点までで)もっとも勉強になり、意識の変容を経験した仕事です。ぜひ、ご一読いただけますと幸いです。

ラグジュアリーファッションとサステナビリティについて学びたい方へ。

ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション×ケリングが提供しているオンラインコースというのがあります。こちら

もちろん全部英語、イギリス英語ですが、無料コースでトライしてみて、さらに学びたくなったらアップグレードという手もありますね。アップグレードしても$59なので、勉強のための投資としては安いくらいでは。

ファッションとサステナビリティという話題について議論するときに、少なくともどういう観点から議論がおこなわれているのかを知っておくのは、基本でしょう。

無料コースでは以下のトピックがあります。

  • Week 1 – Why Sustainability in Fashion?
  • Week 2 – Contextualising Sustainability for a Changing World
  • Week 3 – Material Dimensions: Sourcing for luxury fashion
  • Week 4 – Informed Decision Making: Tools and methods
  • Week 5 – Creative Possibilities
  • Week 6 – Creative Realisation

かくいう私もアウトプットの仕事ばかりでなかなかまとまった時間をとって新しいことを学べないので、移動など細切れの時間をどうやって使うかが試されるところです。

 


(17世紀の病院をリノベーションした、ケリング本社)

各紙が追悼記事を掲載していますが、読売新聞は一面、21面、36面と3面にわたり、芦田淳先生の功績、評伝を大きく報道しています。

私も僭越ながら、21面でコメントを寄せています。

「戦後の日本にプレタポルテ(高級既製服)の概念を持ち込んだ草分け的存在。常に時代の感覚を反映しながら、決してエレガンスと品格を失わなかった。芦田さんの服を着れば、国際的にどんな舞台にたっても日本の品格を表現できた」。

 

まだ伝えたいことは本当にたくさんあったのですが、紙幅の都合がありますね…。

洋裁師が注文に応じて服を縫っていた戦後日本に、「プレタポルテ」(高級既製服)をもたらしたのが芦田淳先生なのです。

プレタポルテは、日本の女性を半世紀の間に加速度的に美しくしていくのです。プレタポルテへの憧れ→着こなすためのヘアメイク、体型メイク、立ち居振る舞いなどの努力→あかぬける。

 

ほかにもきりがないほど功績がありますが、追って、お伝えできる機会があればと思います。

 

*共同通信社に追悼文を寄稿しました。本日、これから配信されるそうです。明日以降、活字として掲載されましたらお知らせ申し上げます。

芦田淳先生がご逝去されたという知らせを受けました。88歳でいらっしゃいました。

日本のプレタポルテの先導者であり、世界に誇る日本のラグジュアリーブランドのデザイナーとして、多くの方に愛され、敬われ、慕われていらっしゃいました。

その作品からもさることながら、お仕事ぶり、お人柄から、とても多くのことを学ばせていただきました。

もう10年ほども前になるでしょうか、日経新聞の連載「モードの方程式」に目を留めていただき、JA誌への執筆者として、秘書の熊井さんを通してお声がけくださったのが、遠い遠い昔のようにも思えます。

以後、公私にわたり、芦田先生、芦田ファミリーのみなさま、そして「ジュン・アシダ」の社員のみなさまとはこの上なくよきお付き合いをさせていただいてきました。多くのすばらしい機会を与えていただき、服飾史家としても、一人の人間としても、どうあるべきかを示していただき、育てていただきました。

まだ悲しみと動揺がおさまらず、同時に深いところから感謝があふれてきて、気持ちの整理もできませんが、先生のお仕事は必ず文章で後世に伝えていきます。

芦田淳先生のご逝去を心より悼み、ご冥福をお祈り申し上げます。