グレン・クローズがオスカー候補になっている「The Wife」。試写拝見しました。邦題は「天才作家の妻 40年目の真実」。監督はビョルン・ルンゲ、共演はジョナサン・プライス。

ノーベル賞の受賞スピーチやインタビューで、時々(というかかなりの確率で)、妻の内助の功を強調する受賞者の美談があって、でも、その妻は、かつては夫と同じ分野での研究者だったけど自分の道をあきらめて夫をたてるほうを選んだ、ということが多かったりするのよね。あれを聞くたび、うすら寒~い感じがしていたのですが。

ノーベル賞の栄光。脚光が当たるのは夫のみ。夫は妻の内助の功ばかりを強調して表面上は模範的な円満夫婦、しかしなぜか夫は劣等感からくる不遜な行動をくりかえす。妻の心の中に吹き荒れる嵐のアドベンチャーをグレン・クローズが好演。彼女に共感して涙する女性は、ある年代以上の方には相当、多いのではないかと推測する。

もっとも探検しつくされてないのは人間の心の奥。パートナーシップは難しい。愛情があれば相手を立てていれば幸せというのは一時だけのこと。小さな歪みやひずみが長年にわたって蓄積されると誰も幸せにはならない。

お久しぶり!のクリスチャン・スレーターにスクリーンで出会えたのが嬉しかった。ノーベル賞の授賞式をめぐるあれこれの情景やストックホルムの街並みも眼福。

#MeTooの影響でノーベル文学賞がなくなったのは、まあ、「ノーベル賞作家の嘘」を描いたこの映画とは直接、関係ないと思いますが、この映画もある種の#MeTooと呼べるかもしれないので、現実と重ね合わせて味わい深く見ました。

2019年1月26日公開です。配給は松竹株式会社。

 

 

 

 

 

 

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