2018年12月15日
絵巻物のような味わい深い映画でした。

アルベール・デュポンテル監督「天国でまた会おう」。本国フランスでは2018年のセザール賞で13部門ノミネート、5部門受賞を果たしています。受賞も納得。

第一次世界大戦から1920年代にかけての戦場とフランスが舞台。さまざまに傷を負った帰還兵たちと、「思い」を通訳できる少女。戦争で死者を増やすことにより私腹を肥やす元中佐にしてビジネスマン、大富豪の父と子の確執などがからみ、先の読めないストーリーが語られる。サスペンスを保ちながらファンタジー色の強いアートな映像で綴られる、丁寧に作られた絵巻物。

当時の軍服や20年代ファッション、そしてなによりも続々と登場する幻想的な仮面にも魅了されます。最後に出てくる芸術的な孔雀の仮面の切なさと幸福と悲哀。じわじわ涙腺を刺激されます。

9月に宿泊したホテル・ルテシアが後半のメインの舞台として使われていたのがちょっと嬉しかったな。


2019年3月1日全国ロードショー
配給 キノフィルムズ
写真はすべて配給会社よりご提供いただきました。
2017 STADENN PROD. MANCHESTER FILMS GAUMONT
France 2 CINEMA ©Jérôme Prébois ADCB Films
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