読み始めたら面白くて最後まで勢いで読み通してしまった。足立光さんの『「劇薬」の仕事術』(ダイヤモンド社)。ブックライティングは上阪徹さん。生い立ち、学校生活から始まっているので、このユニークな人にしてこの偉大な仕事の成果あり、という一貫した納得感がある。ドキュメンタリーというか冒険もののエンターテイメントを読んだような読後感がある。こんな熱いパッションとスピード感で結果を出し続けている人があたりまえにごろごろいるのだな。まずその事実に刺激を受けた。もちろん、マーケティングやブランディングの参考になるヒントも多々。波乱万丈のエピソードにあふれるこの本を読む過程そのものに感情が動く楽しさがあるので、通して読んでいただければ幸いと思いますが、以下は、個人的に覚えておくべきと思った備忘録メモです。正確な引用というわけではない要旨のメモなので、適当にスルーしてください。前後の文脈も含めて正確な言葉は、本書にあたってくださいませ。

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?ビジネスの基本は、人の心に影響を及ぼし、具体的に行動を変えること。人は論理ではなく感情で動く。

?目的と目標をはきちがえない。

?すべてにROI (投資対効果)が問われる。

?実行したことのレビュー、振り返りを徹底的におこなう。異なる部署間で知見を共有する。

?自分ではなく、まわりのモチベーションを上げ、ノセていく。パートナーとは対等にふるまう。おごられたら、おごれ。

?会社の強みや弱みは、意外に定性的なもので、数字に表れていない。

?飲み会は強烈な印象を残すものでないと意味がない。(大雪の日などはチャンス)

?時間効率は厳しすぎるほど追求する。

?修羅場を経験した人がポジションを上げていく。(修羅場を選べ)

?広告よりも広報を強化したほうがよい投資になる。自ら発信するだけでは効果が見込めないので、第三者に言ってもらう、話題にしてもらう。

?サプライズのある仕事をする。何か違うこと、プラスアルファを追加でやっていく。

?日本のキャリアのスピードは遅すぎる。人の倍の速度で成長せよ。

?「それは、なぜですか」。どんどん聞き続ける。言われたことをやるのと、自分で気づいて自発的にやるのとでは、同じ行動でもまるで意識が変わる。

?CSR(社会貢献活動)によって、社員は正しいことをするようになる。内外のイメージを刷新できる。

?「痛快感」

?ブランドというのはただの商品名ではなく、消費者がそれじたいに意味や価値を感じていて、ブランドでないものよりも高いお金を払ってもらえるもののこと。

?アパレル業界では、利益を出すのは簡単だが、売り上げを作ることは難しい。もとより、洋服は買わなくてもいいもの。となれば、買ってもらう理由が必要になる。それは少なくとも機能ではない。そこで重要になるのが「ブランド」。ブランドという名の、差別化や個性、特徴。

?常に数値目標を意識する。あなたが責任を負っている数値はなんですか?

?Love over Hate. 大量の良いニュースがあれば、悪いニュースは見えなくなる。

?ファッションでカルチャーを変えていく。上が強い会社はトップダウンで動く。しかし、これではみんなが声を上げなくなる。その象徴の一つが保守的なビジネスファッション。スーツを着た瞬間、序列を意識してしまうのではないか。だから(足立さんは)カジュアルを強く意識した。偉い人だという認識をもってもらいたくなかった。もっとフラットなカルチャーにしたいと考えた上での行動。

?Fun Place to Go. 体験や楽しさを売っているというブランドステートメントがあるのに、社員が働くオフィスが楽しくない。働く環境自体をFun Place to Go に変えた。

?Always On. (ポジティブなニュースを連続的に出し続ける)  Connected. (サプライジングで、エンゲージングで、双方向のコミュニケーション)Branding. (おいしさの訴求、期間限定品だけでなくレギュラーメニューの強化)

?ブランドの回復、構築には、連続的に、継続して、努力をし続けるしかない。

?ブランド資産を増やす活動に集中せよ。高速で創造的自己否定をし、さらなる上を追求し続けよ。

?マーケターには3つの役割がある。扇動者:人の心に影響を与え、結果として行動に影響を与えるような、人心操作をする人。プロデューサー。経営者:継続的にビジネスが成功する仕組みを作る役割。強いブランドを作るというのは、この役割の仕事のひとつ。マーケティングとはこれだけ重みのある仕事であり、経営そのもの。

「劇薬」の効果は、読む人の問題意識に応じていろいろな形で作用すると思います。

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